トヨタ、ファーストリテなど/本日の注目個別銘柄

2013年5月7日 16:32

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記事提供元:フィスコ

[本日の注目個別銘柄]

<7203> トヨタ 5760 +270

買い先行。前期営業利益は3.7倍の1兆3000億円程度になったもようとの観測報道が伝わっている。北米や東南アジアでの販売好調、為替の円高修正などを背景に、2月時点での会社予想を1500億円ほど上回ったとされている。市場予想は若干上回る水準にとどまり、今期の観測数値なども伝わっていないため、インパクトは限定的とみられるものの、為替の円安反転や全体相場の大幅高といった物色環境の好転から、買いが優勢となっている格好。

<9983> ファーストリテ 36950 +1600

しっかり。連休前に4月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比3.0%減、3ヶ月ぶりのマイナスに転じている。会社計画はやや下振れているもよう。気温低下による夏物商品の伸び悩みなどがマイナス転落の背景。ただ、衣料品各社の動向からは、低調な推移はやや織り込まれていた印象も。株式市場が大幅高となるなか、先物の上昇に連れ高している面も強いと見られる。

<8035> 東京エレク 4985 +315

しっかり。みずほ証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も4000円から6200円に引き上げている。13年後半からのメモリ半導体の投資復活を想定してきたが、目先は、回復時期の前倒しや想定以上の規模拡大を織り込んでいく局面に入ると判断しているもよう。案件当たりの規模が大きい新規増産投資へと向かう回復の第2フェーズに入る兆しが見えてきていると。

<6794> フォスター電機 1645 +300

ストップ高比例配分。連休前に決算発表を行っている。前期営業利益は55億円で前期比3倍、今期は80億円で同45%増益の見通しとなっている。前期実績は従来計画やコンセンサスを下振れる着地となったが、今期は70億円程度の市場予想を上回る水準になっている。また、今期の年間配当金も40円への増配を見込んでいる。アップル関連として警戒感が強まっていたこともあり、想定以上の好業績見通しにはポジティブなサプライズが強まる。

<6963> ローム 3655 +275

大幅高。連休前に前期業績予想の修正を発表している。経常利益は従来予想の3億円から117億円に上方修正も、最終損益は110億円の赤字から524億円の赤字に大幅下方修正している。為替差益の計上が経常益上振れの主因、一方、固定資産の減損損失を特別損失に計上している。SMBC日興証券では投資判断を「3」から「2」へ格上げ、更なる収益改善策が発表されて業績回復期待が高まる可能性があると。

<1518> 三井松島 181 -6

さえない。連休前には前3月期の決算を発表しているが、今期の大幅減益見通しが嫌気される格好になっている。前期営業利益は38億円で前期比39%減益、従来予想はやや上回る着地となったが、今期は9億円で同76%の大幅減益見通しに。石炭価格の下落による採算の悪化が背景に。足元では政策期待などが高まる場面もあったなか、想定外の大幅減益見通しに失望感が先行へ。

<7898> ウッドワン 413 +61

急伸。先週末に発表した業績修正が手掛かり材料とされている。特別利益の計上によって最終損益のみ上方修正、従来の9億円から27億円にまで増額している。山林資産保有会社の売却益、為替差益などを特別利益として計上している。また、固定価格買取制度による木質バイオマス発電設備の新設も発表へ。

<3662> エイチーム 3400 +502

ストップ高。本日はゲーム関連の一角が強い動き、短期資金の値幅取り商いが向かう格好になっている。同関連では足元で出遅れ感のある同社にも、物色が波及する状況のようだ。また、2日には競走馬育成ゲーム「ダービーインパクト-競馬ゲームの衝撃的究極進化-」のサービス提供を行うことを決定、事前登録キャンペーンを開始したと発表している。代表作への成長期待をはやす動きなども先行へ。

<9086> 日立物流 1721 +174

朝方から急伸。今期営業利益は前期推定比4割弱増加の270億円程度になる見通しとの観測報道が伝わっている。円高修正に伴う生産拡大で荷動きが回復に向かうことが大幅増益の背景に。一方、前期は従来予想220億円を下振れる200億円程度になったもようと。前期の業績下振れは想定線、今期に関しては220億円程度がコンセンサスであり、大幅に超過する見通しとなっている。

<8802> 三菱地所 3190 +15

決算発表後は伸び悩む。前期営業利益は1183億円で前期比19%減益、従来予想の1340億円を下振れる着地となっている。今期は1600億円で同35%増益の見通しだが、市場コンセンサスは1700億円弱の水準であったと見られる。東京の新築ビルの賃料が4年ぶり高水準などと伝わり、朝方から堅調推移だったが、やや見切り売りが優勢となってきている。

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