理研、カメがワニやトリ、恐竜に近い進化起源を持つことを突き止める

2013年4月30日 12:50

印刷

記事提供元:スラド

 理化学研究所の研究グループはスッポンとアオウミガメのゲノム解読を行った結果、カメの進化の起源と甲羅の進化に関して遺伝子レベルの知見を得ることに成功した (理研のプレスリリース忙しい人用プレスリリースdoi:10.1038/ng.2615より) 。

 カメの起源にはこれまで

 原始的な爬虫類であるという説 
 トカゲに近いという説 
 ワニやトリに近いという説 の 3 つの説があったが、ゲノム解読の結果、ワニ・トリ・恐竜に近い進化的起源を持ち、約 2 億 5000 万年前の生物大量絶滅期 (P-T 境界) 前後に独自の進化の道を歩み始めたことを突き止めたとのこと。

 また、カメのように特異な形態を獲得した動物でも、脊椎動物に共通な構造を形作る基本設計 (発生砂時計モデル、あるいはファイロタイプ) は発生過程において極めてよく保存されており、ファイロタイプを作りあげた後に甲羅などの特殊な構造を作り出している様子が明らかになったという。さらには 1,000 個以上の嗅覚受容体をコードする遺伝子をゲノム内に発見、爬虫類の仲間にも哺乳類に匹敵するほどの嗅覚能力を持つ動物が存在しうることが初めて明らかになった。

 スラッシュドットのコメントを読む | サイエンスセクション | サイエンス

 

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事