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閣僚の靖国参拝 日本各紙の評価わかれる
麻生副総理、古屋拉致問題相、新藤総務相が、靖国神社に参拝した。靖国神社は21日から春季例大祭が行われている。安倍首相は、神前に捧げる供え物「真榊(まさかき)」を奉納した。安倍政権は閣僚の靖国参拝について、自由意思に基づくものとしている。
これを受け、韓国政府関係者は、今週末に調整していた尹炳世(ユン・ビョンセ)外相の訪日を先送りする方針であることを明らかにした。菅官房長官は、日韓外相会談は調整中で日程は決まっていなかったと述べた。
また、超党派の日中友好議員連盟は、5月上旬に予定していた中国訪問を中止すると発表した。中国側から要人との会談が困難と伝えられたためという。
日本各紙(朝日・毎日・産経)は、一連の動きについて異なる視点から論じている。
まず朝日新聞は、閣僚の参拝に対し、“なぜ火種をまくのか”と厳しく批判。核・ミサイル問題で挑発を続ける北朝鮮に対し、日中韓が連携して当たるべき時期に、“靖国問題でことを荒立てる”ことは“国益を損なう”としている。
安倍首相が、前回在任中に靖国参拝できなかったことを「痛恨の極み」と語っていることや、村山談話を「そのまま継承しているわけではない」と述べたことを取り上げ、高支持率で“緊張感が薄れているのではないか”と苦言を呈した。
毎日新聞も、閣僚の靖国参拝と首相の容認は、北朝鮮問題を抱える今、国益を損なうと評している。
そのうえで、安倍首相に対し、靖国参拝への考えと今後の解決策を、“自らの言葉で語るべき”と迫っている。靖国参拝の是非が問われるのは、政教分離に抵触する疑いと、A級戦犯が合祀されていることから、中国などが「侵略戦争の肯定」と批判することが背景にあると解説。安倍首相が、東京裁判は戦勝国の断罪ではと疑問を投げかけている点、戦犯分祀論や無宗教の追悼施設といった案には慎重な点も指摘し、国民への説明をあいまいにしたまま進むことを牽制している。
この点について、産経新聞は首相の靖国参拝を期待する姿勢だ。そもそも戦死者の霊に祈りを捧げるのは、日本の文化・伝統だと主張し、それを批判し問題化する行為は“内政干渉”だと非難している。安倍首相の真榊奉納についても、安倍首相の前回在任時、麻生首相在任時に行われていたと解説した。
また同紙は、外相の訪日見送りという韓国の行動を、“極めて残念で大人げない”と批判した。(中国などとは違い)日本と同じ“自由を重んじる価値観”をもつ国として、成熟した外交を求めている。
なお毎日新聞も、靖国参拝をすぐに外交問題に発展させる韓国側の対応は、“冷静さを欠いている”と批判的にみている。
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※この記事はNewSphereより提供を受けて配信しています。
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