2月の景気ウォッチャー調査:株高による資産効果で消費マインド回復

2013年3月11日 15:18

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記事提供元:ライフパートナーズ

 3月8日に内閣府から発表された2月の「景気ウォッチャー調査」。景気の先行き判断DI(※下部に説明あり)は前月より+1.2ポイントの57.7でさらに強気なものとなりました。構成比は「良くなる」が3.3%、「やや良くなる」が39.0%、「変わらない」が45.8%、「やや悪くなる」が9.1%、「悪くなる」が2.8%となりました。

 DIの内訳を見ると、「家計動向関連」では、小売関連が+1.1ポイントで55.9、飲食関連が+8.7ポイントで61.7、サービス関連が+0.9ポイントで57.3、住宅関連が+2.1ポイントで61.1。「企業動向関連」では、製造業が変わらずで57.4、非製造業が+0.6ポイントで60.8。「雇用関連」は+0.4ポイントで59.3となりました。

 「良くなる(やや良くなる)」の判断理由を見ると、「企業から、底を打った、先が見えてきた等の声が聞こえてきた。各データにはすぐには反映されないと思うが、上昇傾向になってくる(職業安定所=北関東)」「政府の対策が良いためか、仕事に就く人が多くなった感じがする。またホームレスが非常に少なくなっているような感じがする(コンビニ=南関東)」「物流が動き出したためか、関東・関西方面からのトラックの入りが悪くなり、車を集めるのが大変になってきている(東海)」「数量は減ってきているが、海外生産していた部品が国内生産に戻りつつある(プラスチック製品製造業=近畿)」などが上げられています。

 一方、「悪くなる(やや悪くなる)」の理由には、「株価の値上がりなど、景気が良くなる気配はあるが、小麦粉や電気代の値上がりなど、消費のマイナス要因も多く、簡単に実体経済が良くなるとは思えない(スーパー=北海道)」などが上げられています。

 先月に引き続き、長らく低迷していた家計動向関連の「飲食関連DI」が劇的に改善していますね。全体的な賃金の上昇はまだ起きていませんが、セブンイレブンやローソンなどの一部大手企業が「賃金の引き上げを実施する」と発表し始めたことにより、家計の消費マインドも上向きになって来ているのでしょうか。もちろん、ここ数ヶ月の株高による資産効果で、投資家の消費マインドが劇的に改善したことが、この結果に大きな影響を与えていることは言うまでもありません。

 ※景気の2~3カ月先行きに対する5段階の判断に、「良くなっている+1点」「やや良くなっている+0.75点」「変わらない+0.5点」「やや悪くなっている+0.25点」「悪くなっている0点」の点数を与え、調査時に判断理由とともに回答してもらい計算しています。調査対象は家計・企業・雇用を観察できる立場にある人々。調査期間は毎月25日から月末にかけて行われます。50が景気の転換点で、50を上回れば景気拡大、下回れば景気縮小の予想を意味します。

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