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円安の行方を見守る展開へ=犬丸正寛の相場展望
【犬丸正寛の相場展望】
■アベノミクスへ期待強いが、上値には業績悪の懸念も
来週(28日~2月1日)は、円安の再来がないかぎり全般相場は高値圏のモミ合いとみられる。相場の下値に対してはアベノミクスへの期待がある一方で上値には材料出尽し感が漂う。
たとえば、今回の相場の先行銘柄であるトヨタ自動車を今、4300円台で中期投資で考える人なら当然、10~15%高の5000円ていどの相場を見込むはず。5000円のためには、現在の同社株の予想PER17倍は20倍に評価しなくてはいけない。2014年3月期の見通しが明確でない今の時点で5000円まで買い上がるには抵抗感はあるはず。それでも仮に、今、一気に5000円へ上昇するには1ドル・100円へ再び円安が見込めることが必要だろう。
全般相場についても同様だろう。アベノミクスが「国策」である以上、基調は強い。しかし、アベノミクスの姿が浮き彫りとなり、今後はアベノミクスの効果を見極める場面に入っている。とくに、これまでのデフレ、欧州不振、中国ショックなどの影響で、日本電産の大幅な業績減額修正にみられるように業績の厳しさが目につく。とくに、アベノミクスの効果が出始めるとみられる6月頃より先に3月期の業績悪が出る心配がある。
東証1部のPERは約18倍まで上昇している。仮に、PER20倍まで許容するには、なんらかの具体的な新しい材料が欲しい。消去法で考えれば、「円安」しかないのではないか。
したがって、来週は円安の行方を見極めながらの展開が予想される。物色の中心は昨年11月からの上昇相場の中で出遅れている銘柄に向くものとみられる。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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