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東芝、イタリア送電会社から直流送電システム建設工事を受注
直流送電システムのイメージ図(画像:東芝)[写真拡大]
東芝および同社のグループ会社である東芝電力流通システム欧州社は7日、イタリア送電会社テルナ(TERNA)社から、同国チェパガッティ市とモンテネグロ国コトル市を結ぶ直流送電システムにおいて、両国に建設する変換所の変電設備、土木工事および据付工事の一式を受注したと発表した。これは、欧州市場において日本企業初の受注となる。2013年9月から工事を開始し、変電設備については2015年4月から順次納入する計画で、同変換所は2017年9月から運転開始する予定。
東芝は、昨年3月にイタリアの送変電エンジニアリング会社であるアンサルドT&D社を買収し、今年3月に東芝電力流通システム欧州社に社名変更し、東芝の送変電・配電(T&D)の拠点として欧州での事業展開を進めている。今回の受注は同社との共同提案によりシナジー効果を発揮した事例の一つで、これまで日本で多くの納入実績のある東芝製機器の高い性能と信頼性に加え、欧州市場における東芝電力流通システム欧州社のエンジニアリング等での実績と信頼性が評価されたもの。
今回東芝が受注したのはチェパガッティ市とコトル市を結ぶ約400kmの直流送電システムにおいて、バルカン諸国で発電した交流電源の電気を効率良く送電するために直流に変換する変換所の変電設備および建設工事と、イタリアで受電する際に直流を交流に変換する変換所の変電設備および建設工事。
欧州では、環境問題などにより新規発電所の建設が困難な地域において、他国で発電した電力を自国に供給するための長距離送電網の建設が多く進められており、今後アフリカ地域などでも長距離送変電網の構築増に伴い多くの変換所の建設が見込まれている。
東芝は今後も、欧州やアフリカ地域に加え、インドネシアをはじめとする東南アジア、インド、ブラジル向けに積極的に高電圧直流送電変換装置事業を展開していく。また送変電・配電機器事業においても、今後の電力需要の伸張が期待される中東や東南アジア、ブラジル、インド、ロシアなどを注力地域としてグローバル展開をさらに加速していく。
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