仕事の生産性を “予防ケア”する4つのコツ

2012年12月10日 11:01

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問題への対応はそもそも問題になる前に対処することが最善です。

問題への対応はそもそも問題になる前に対処することが最善です。[写真拡大]

 良い医者であれば、最高の治療とは最終的に治療が必要ないことだというでしょう。これは言い換えると、問題への対応はそもそも問題になる前に対処することが――殊に個人の健康に関していえば――最善であるということです。

 いろいろな意味で、スケジューリングにおける生産性にも同じことが当てはまります。時間を無駄にする活動や邪魔される回数が少なければ少ないほど、 生産的な時間が多く残るのです。

 このことを考慮して、生産性に関する“予防的処置”を行うのに役立つ4つのコツをご紹介します。

■受信箱はいつもスッキリと
 受信箱は、古いタイプの紙用のものであれ昨今たいていの人が頭を悩ませている電子メール用のものであれ、どちらも役に立つツールにもなれば気を散らす原因にもなります。

 処理しなければならない未返信リストは長くなるばかりで、受信箱の中身がまとまらないだけでなく精神的な疲労も誘います。

 はっきりとわかりやすいフォルダーをいくつか作り、最低でも1日に1回はそこに受信したものをファイリングする習慣をつけましょう。そうすると情報を選り分ける時間が短縮され、他のことに精神的エネルギーを注ぐことができます。

■1日、週ごとの優先事項を前もって予定に入れておく
 現代ビジネスの不思議のひとつに、人は今までになく忙しくなっているのにもかかわらず、もっとも重要だと考えるプロジェクトや目標に向けてなんら進展していないかのように感じがちだということがあります。

 それは日々入る邪魔が多すぎて、本来仕事に費やす時間が本当に簡単になくなってしまうからです。

 ですから、常に日ごと週ごとの優先事項を一覧にしておくとよいのです。リストを作ったからといって必ずしもそこに書かれた項目すべてを終えられるわけではないかもしれませんが、少なくとも向けるべきところに心を集中させることができるでしょう。

■何でもファイル/バックアップする
 仕事で時間を無駄に使うことがあるにしても、たった一つの事実や連絡先あるいは一片の情報を探し求めて貴重な時間を何分も何時間も費やすほどやっかいな人はおそらくいないでしょう。

 しっかりとしたファイリングシステムとバックアップシステムがあれば、実際に実行したり使い方に慣れたりするのには少々時間がかかるかもしれませんが、その何倍もの時間が今後何年間も無駄に使われることなく、空いた時間となって返ってくるはずです。

■他人に適切なメッセージを残す
 “テレフォンタグ”は電話をかけたときに相手が不在だった場合に多くの人がとる方法ですが、何回も折り返し電話をかけ直すこの方法がオリンピックの種目に未だになっていないのは驚きです。

 関係者や同僚に電話をかけてもつながらなくて困っていたら、単に電話をかけたことが相手にわかるようにするのではなく、自分にとって折り返しの電話をもらうのに都合の良い時間を相手に知らせるようにしましょう。これは単純ですが習慣にすると、電話をかけた本人だけでなく、一緒に働いている人たちみんなが年に何時間も時間を節約できることになります。

 毎日ビタミンを摂取する習慣のように、これらの生産性に関わる習慣はどれも習得し実行するのに難しいものではありません。いったん慣れてしまえば、スケジュールの上で健康を保つのに大いに役立つはずです。

※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。

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