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突然、物色銘柄が変わることを頭に入れて元気銘柄につく=犬丸正寛の相場展望
NYダウは、中期相場強弱の分かれ目となる、「75日線」を上回ることは、まだ出来ていないものの、ほぼ75日線近くまで戻した。75日線を抜いて、「押し目買い」に転換できるか。あるいは抜くことができないまま引き続き、「戻り売り」基調となるか来週以降の展開が注目される。
方向を決めることとなりそうなのは、6日(火)の大統領選挙だろう。基本的には自由主義をベースとする共和党、庶民派の民主党ということであっても、どちらが政権に就いても足元でのアメリカを取り巻く経済及び国際情勢は厳しいものがある。とくに、リーマンショック対策で膨れ上がった財政赤字、高止まりしている失業率。さらに、長期化しそうな欧州経済の沈滞と、それに伴う新興国経済の頭打ち感。そして、軍事大国として台頭する中国など、いずれも簡単には行かない問題ばかりだ。マーケットが共和党、民主党のどちらを評価するか見極めは難しい。
その中で第3次金融緩和により、アメリカは輸出の落ち込みを内需回復で支えることが期待され、NYダウの持ち直しとなっている。さらに、今度のハリケーン被害の復旧需要が国内景気にプラスになるとして期待されている。
日本では9月期決算の発表が本格している。パナソニックにみられるように輸出関連の業績悪化が目立つ。当然、輸出関連銘柄が新安値へ下げている。その一方で、中小型の内需関連銘柄には年初来高値をつける銘柄が増えるなど、マーケットは完全に、「悪い銘柄は無視して好業績銘柄買いに集中する」、展開である。
今後、2つの見方がされている。1つは、これまでと同じように「良い子銘柄」を買う動きが続くという見方。もうひとつは、ある日突然、「悪役銘柄が悪役でなくなる」、という見方だ。とくに、「悪役が良い子銘柄に変身」するには、前提となる輸出環境の好転、とくに、対中国との関係修復が必要となる。そのチャンスはまもなく実現する中国の政権交代のときだろう。このときに合わせて日本の政権も交代すれば修復の大きいチャンスとなるはず。わが国政治家が日本全体のことを思えるかどうか。
ある日突然、物色銘柄が変わることを頭に入れて、足元では元気の良い銘柄に注目する相場展開だろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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