グッチ銀座でヴィスコンティの隠れた名作「夏の嵐」上映中、11月はアントニオーニ「女ともだち」

2012年10月22日 18:00

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記事提供元:ファッションプレス


映画監督マーティン・スコセッシが創設した「THE FILM FOUNDATION」が修復・復元した名作映画を毎週水・土・日曜日の午後1時より、入場無料/完全予約制で上映しているグッチ銀座6階のシネマルーム「シネマ ヴィジョナリーズ」。10月はルキノ・ヴィスコンティにとって最初のカラー映画としても知られるの「夏の嵐」(1954年)を上映中。また、11月はミケランジェロ・アントニオーニの「女ともだち」(1955年)を上映予定だ。この2作品は現在日本国内でVHS、DVDともに生産されておらず、限られた機会でしか鑑賞できない隠れた名作である。


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「シネマ ヴィジョナリーズ」は、「The Film Foundation」のフィルム修復・保存プログラムを2006年より支援してきたグッチ(GUCCI)が今年6月に開設。損傷・劣化しやすいフィルムをよみがえらせ、後世に作品を伝えていくという活動の意義を広めるため、修復された作品を上映している。プログラムは、12月2日(日)でいったん終了するが、好評につき2013年も延長されることが決定した。



【作品情報】

■10月の上映作品:「夏の嵐(SENSO)」

1954年、監督:ルキノ・ヴィスコンティ

舞台は1866年、国家形成期にあるイタリア ヴェネツィア。不幸な結婚をした伯爵夫人リヴィア・セルピエーリ(アリダ・ヴァリ)が、ヴェネツィアを占領していたオーストリア軍の魅力的だが放蕩な将校フランツ・マーラー(ファーリー・グレンジャー)に恋焦がれ、家族と祖国を裏切り、恋にのめり込んでいく。オープニングで演奏されるヴェルディの『イル・トロヴァーレ』の効果もあり、オペラのような緊張感を持ってストーリーが展開される。イタリアの名画にインスピレーションを得たセットと、マルセル・エスコフィエとピエロ・トシが手がけた衣装により、壮大な歴史的臨場感を細部に至るまで再現している。



■11月の上映作品(~12月2日(日)まで)

「女ともだち(Le Amiche)」

1955年、監督:ミケランジェロ・アントニオーニ

映画は、デザイナーのクレリア(エレノオラ・ロッシ・ドラゴ)が生まれ故郷のトリノに帰郷し、新しいファッションブティックをオープンするところからスタート。ブティックでの仕事が終わるまでにクレリアに訪れるさまざまな出会いと友情、そして別れを通し、8人の登場人物の豊かな個性を見事に描き出したアントニオーニの手腕が見どころ。交錯するストーリーを前へ後ろへと鮮やかに巡りながらストーリーが展開される。



【上映情報】

会場:グッチ銀座 6階

住所:東京都中央区銀座4-4-10

上映時間:毎週 水・土・日の午後1時から上映

入場無料

完全予約制(上映日の2週間前から、gucci-cinemaroom.comより予約可)


※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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