経営トップも整理することが必要!

2012年10月18日 21:12

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 先日の記事で、筆者はコンピュータ化したスケジューリングをはじめとした企業の生産性評価基準がどのようにビジネスの成長に悪影響を与えるかについて書きました。

 その中で、世界展開している米国系スーパー、ウォルマートの決定を例に取り上げて検討しています。ウォルマートは来店客数の波を考慮して従業員のシフトに反映させました。しかし、残念ながら、そのシフト変更によって、従業員たちが家族や個人の活動の予定を立てるのは難しくなり、やる気も下がりました。

 従業員のスケジュールのような基本的な編成方法を変更することは、個人事業の場合には、さらに大きな問題を引き起こすことになりかねません。ただし、たいていの場合、経営者とその最初の従業員には勤務時間や業務責任や期待されることといった検討課題について話し合う時間がたくさんありますが。

 最近、自分一人では事務にあまりにも時間がかかり過ぎると思ったか、あるいは事務仕事が性に合わなかったかした個人事業主に、知人が事務員として採用されました。他の多くの小事業主のようにその社長は、明らかに十分な資格があり、かつ“成功の階段を登る”意欲がある人物を見つけられて運が良かったと思いました。

 本来なら、その会社の事業は企業が目的を定めて達成するのを支援することだったのですから、社長もタイムマネジメント・トレーニングや同様の生産性を向上させる工程についてはすべて知っていなければならなりませんでした。しかし、皮肉にも、彼は短時間で自分自身の会社を取り仕切れるようにとアシスタントを雇いました。そんな彼が自分の望みを説明するのにとんでもなく長い時間がかかるのは当然で、実際は自分でやったほうが速かったぐらいです。

 社長はきちんとしたタイムマネジメントのワークシートとプロジェクト計画を作成し、それをきっちり守るべきでした。しかし、時間をとってタイムマネジメントやチームの生産性についての雑誌記事を読もうとはしませんでした。その上、日々の行動計画に従うことさえできないことが明らかになりました。その結果、二人の間で取り決められたことにどちらもが苛々するようになり、数か月のうちにお互いに失望することになってしまいました。

 企業のトップはだれかを雇う前に、自分たちの目的を明確にし、タイムマネジメント・トレーニングが受けられるよう準備し、自分たちの仕事や組織の効率化を図る重要なカギは何か特定するべきです。

 新しい事業を始める際は、できるだけ効率的で生産的で整理された状態にするために、時間を取りましょう。そのための整理スキルや経験に欠けていたら、 あなたを最優先に助けてくれる専門家を見つけてください。法律の専門家や財務顧問などを探すといいでしょう。適切に組織を統制しないで事業を始めてしまうと、すぐに、最初に車を止めなかったために走りながらパンクしたタイヤを交換しようとしているような感じになるはずです。

※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。

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