コニカミノルタHDがグループ会社7社を吸収合併、持株会社体制を終了

2012年10月10日 19:27

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 コニカミノルタホールディングス(HD)は10日、2013年4月1日付で「コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社」などグループ会社7社を吸収合併する経営体制の再編を行うとともに、商号を「コニカミノルタホールディングス株式会社」から「コニカミノルタ株式会社」へ変更し、持株会社体制を終了すると発表した。

 コニカミノルタHDグループは、2003年8月の経営統合以降、コニカミノルタHDを持株会社とする分社体制のもと、強みを発揮できる事業分野へ経営資源の集中を進め、中核事業である情報機器事業の業容と規模の拡大に重点を置き、統合効果の最大化に取り組んできた。

 この間、オフィス分野においては海外のカラー市場でトップクラスのポジションを確保するとともに、育成・強化に注力してきたプロダクションプリント分野を売上高1,000億円の事業へと成長させた。また、産業用材料・機器分野においても強みとする技術を活かし、薄膜タイプの液晶偏光板用TACフィルムなどコニカミノルタHD独自の領域を開拓し、事業規模を拡大してきた。一方、2006年3月期にはカメラや写真感光材料などのフォトイメージング事業の終了を決定。2011年3月期には印刷用フィルム生産を終了するとともに、残りの印刷関連部門を情報機器事業へ編入した。

 今回のグループ経営体制の再編は、企業価値向上のための取組みのスピードを一層加速させるため、「情報機器事業の経営力の高度化」、「戦略的・機動的な経営資源の活用」、「効率的な事業支援体制」の実現を目指したもの。

 具体的には、グループ売上高の約7割を占める情報機器事業において、その業容を転換しつつ成長と高収益化を実現するために、コニカミノルタHDが同事業の経営に直接関わる体制に再編し、業務革新力並びに経営管理力を強化する。

 また、有機EL照明をはじめとする機能性フィルムや産業用インクジェットなど将来有望な事業分野での成長を加速するとともに、高収益化が必要な事業分野における経営変革を促進するために、戦略的・機動的な組織変更や人材配置ができる体制に再編する。

 さらに、分社体制の利点は残しつつ、これまでの分社に伴う非効率化、機能分散による組織力の弱体化を是正し、各事業を支援するコーポレート機能を強化する体制に再編する。

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