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eラーニング市場は市場縮小傾向にも関わらず企業の動きは活発化
矢野経済研究所の調査によると2011年度の市場規模が前年度比0.7%減の2兆4220億円と、東日本大震災の影響を大きく受けながらも、ほぼ横ばいとなった教育産業。学習塾・予備校市場や英会話・語学学校市場などが微増ながらも堅調な推移を見せている一方で、資格取得学校市場は8年連続の縮小となるなど、市場ごとに明暗が分かれている。
パソコンやインターネットなどを利用して教育を行うeラーニング市場も、「暗」に分類され縮小を続ける市場の一つ。しかし同時に、各企業が活発な動きを見せているのもeラーニング市場である。
ビジネススキル教材の企画・製作、及びクラウド型配信を事業ドメインに、「BISCUE eラーニング・mラーニング」「BISCUE ビジネスDVD・ビデオ」として、各約480タイトルを発売、配信しているシュビキは、ビジネススキル教材「ブレーンストーミング 入門編」を9月25日に、ビジネススキル教材「ブレーンストーミング 実践編」を10月3日に相次いで発売するなど、積極的に新商品を市場に投入している。
日本ユニシスも、企業の集合型研修とeラーニングにおける受講管理業務を統合的にサポートするサービスならびに製品である「LearningCast」のアップデート9の提供を8月28日から開始。従来の日本語・英語に加え中国語に対応し、市場の拡大を図っている。同社は大手から中小までの企業内教育、官公庁・自治体の教育、教育ビジネス事業者を対象にサービス展開を進め、今後5年間で100社への導入を目指している。
また東芝ソリューションズも、同社の展開するeラーニングシステム「Generalist/LM(ジェネラリスト/エルエム)」の携帯端末対応版、「Generalist/LM(ジェネラリスト/エルエム)モバイルオプション」を商品化。eラーニングの「いつでもどこでも」化を可能にし、PC向けeラーニングでは導入が難しい環境にあった、多店舗展開する企業や外勤従業員が多い企業にも提案を進め、今後3年間で10億円以上の販売を見込んでいるという。
市場規模が縮小しているにも関わらず積極的な動きを見せる各企業。この強気な姿勢は、目論見通りの成果を出すことが出来るのであろうか。今後の動向に注目したい。
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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