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【編集長の視点】「盆と正月」が一緒に来たような好調相場、だが「好事魔多し」=浅妻昭治
【マーケットセンサー】
まるで「盆と正月が一緒に来た」ようである。株式市場には、両手両腕で抱え切れないほどの好材料が続出した。欧州中央銀行(ECB)が、南欧諸国の国債無制限購入を決定し、FRB(米連邦準備理事会)のFOMC(連邦公開市場委員会)では量的緩和第3弾(QE)が決定され、アップル社は新型スマートフォン「iPhone5」を発表し、フェイスブックのザッカーバーグ最高経営責任者が、自社の株価に言及して上場来安値から底上げ、連休前の東京市場のSQでは、日経平均株価が、一度もSQ値9076.79円にタッチしない「逆幻のSQ」となるといった具合である。
QE3とともに懸念された為替相場での円高進行も、いまのところ対ユーロ、対ドルとも円安方向で推移し、9月18日、19日の開催される日銀金融政策会合での追加金融緩和策や為替相場への円売り介入への期待を高めた。いずれも事前には強弱感が分かれた相場イベントが、すべてポジティブな結果となって通過した。
「好事魔多し」で唯一の懸念材料は、中国の対日デモは、連休中にはデモ隊の一部暴徒化や尖閣諸島周辺海域の中国漁船の多数出漁が伝えられ、中国景気の動向とともに、コマツ <6301> などの中国関連株や中国に進出した小売り各社の「アジア内需株」などの株価にどの程度のアゲインストとなるか見極めることになる。これを除けば、相場全般のムードとしては、一気に総悲観から総楽観へ、「リスク・オフ」から「リスク・オン」へ良い意味で「豹変」したとみてよいようだ。
こうなると、売買代金が細ったなかで需給圧迫要因と懸念された日本航空 <9201> の19日の東証第1部再上場も、新規資金を市場に呼び込む起爆剤になると逆に期待材料と変わり、新聞、証券各社の今週の相場見通しは、いずれも慎重なコメントがカゲをひそめ、日経平均株価の上値目標も、これまで頭を抑えていた心理的なフシを上抜いたとして強気目標が相次いで打ち出されている。
■楽観ムードの「豹変相場」は日経225配当利回り上位銘柄から
投資スタンスも、逆張りから順張りとなるが、ここで迷うのが銘柄選びである。悲観相場下では、逆張り銘柄のセレクトに難渋したが、順張り相場でもどの銘柄がもっとも投資効率がいいのか目移りがしてしまうものである。もちろん中心は、先物取引と連動して値動きが活発化する日経平均株価の構成銘柄となるが、そのどの銘柄に照準を合わせるか、8月のネガティブ相場とは様変わりの贅沢な取捨選択に悩まされることになる。
そこで今回は、日経225構成銘柄のなかでも3月期決算会社の9月第2四半期(2Q)決算接近で、配当利回りランキングの上位にランクされる銘柄の配当取りを兼ねた値幅効果を先取りする銘柄選択からアタックしてみたい。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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