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9500円の声掛かり始めたら深追い避ける、2項目の見極め必要=犬丸正寛の相場展望
13日に日経平均が8月30日以来の9000円台回復となったところへNYダウ急伸から週末(14日)は9193円まで上伸した。来週(17~21日)はこの勢いを受け継いで、先ず、上値のフシである9222円(8月20日)に挑戦が予想されそうだ。[写真拡大]
13日に日経平均が8月30日以来の9000円台回復となったところへNYダウ急伸から週末(14日)は9193円まで上伸した。来週(17~21日)はこの勢いを受け継いで、先ず、上値のフシである9222円(8月20日)に挑戦が予想されそうだ。
NYダウ206ドル高は、リーマンショック後3回目となる金融緩和策に反応した。直前(7日)に、8月の米雇用者数増加が10万人割れとなっていたことで月額4000ドルの住宅担保ローン証券の買い入れという大きい緩和策となった。しかも、雇用者改善が見えるまで継続するという。
「どの程度効果があるか」、「相場にはどのていど織り込んでいるか」、「金融緩和策による副作用はどうか」などについては、徐々に吟味さえれるだろう。当面は緩和策を好感する展開が続き、NYダウは過去最高値の1万4198ドル(2007年10月)に挑戦も予想されそうだ。
ただ、「9.11」を連想させるような反アメリカ騒動の起きていることは心配だ。とくに、アメリカが中東などに軍事力を振り向けるようなら、間隙を縫って尖閣諸島で中国の攻勢が強まる心配もある。日本にとっては非常に厄介な問題となることが予想される。
しかも、既に中国において日本製品の不買運動が起きている。さらに、拡がるようなら昨年のタイ洪水被害どころではなくなってくる。企業の9月中間決算が接近する中で最も警戒しておかなくてはいけない点である。
21日に民主党党首、26日に自民党総裁の選挙が行われ秋の臨時国会へと向かう。解散時期はともかくとして、国民は「日本再生」と「外交問題」の2点を軸に新政権を選択するものとみられる。「優しいだけでは生きていけない。強くなくては領土が取られてしまう」ことをわれわれ国民はインプットしたはずである。
NYダウに比べ日経平均の出遅れから、日経平均1万円を見込む向きもある。中期的にはその可能性はあるとしても、当面は(1)新政権誕生、(2)9月中間決算の2つを通過し見極める必要がある。
マーケットにはほどほどに警戒感も強いため相場が過熱状態ということではない。それでも、92222円のフシを抜いて9500円の声が掛かり始めたら深追いは慎みたい。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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