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シャープが定精度を向上させたロボット掃除機向け測距センサ発売
シャープが、ロボット掃除機向けに周囲の障害物までの距離や床の段差の測定精度を向上させるとともに、三角測量の原理を採用した赤外線方式において業界最小サイズを実現した測距センサを開発、発売すると発表。10月26日からサンプル出荷を開始し、11月30日から月産計10万個を予定している。
本デバイスでは、受光部にCMOSイメージセンサを採用し、従来のフォトダイオードに比べて反射光の位置を検出する精度を向上。これにより、距離の測定精度が従来機比6割向上(誤差±10%)するとともに、業界最小のパッケージサイズ18.9×8.0×5.2(高さ)mmとなっており、同社従来機体積比約40%減を実現しているという。また、簡単に制御回路に接続できるI2Cインターフェースを搭載したデジタル出力タイプに加え、アナログ出力タイプもラインアップし、ロボット掃除機の幅広い製品設計に対応している。
シードプランニングによると国内の掃除機市場は、2005年から市場の縮小が続いていたものの2010年から微増。こうした中「おそうじロボット」市場は2008年から比較すると2010年は約5倍の規模に急伸しており、掃除機市場拡大のけん引役となっている。この傾向は暫く継続し、2016年に「おそうじロボット」は70万台になり、掃除機市場全体(500 万台)の14%を占めると見込まれている。こうした中、今回の様な測距センサの発売は、多くの企業が同市場に参入する可能性を広げるとともに、性能に難があり淘汰されつつある中国製の安価な「おそうじロボット」が再び日本国内で台頭する契機ともなりうるものであろう。シャープが再び自社の首を絞めるような事態にならないことを期待したい。
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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