[時間管理]教育者が抱えるタイムマネジメントの課題

2012年9月12日 22:51

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 筆者は毎年、米国の学区組織や州の教育協会に数週間のタイムマネジメントトレーニングを行います。今週はある学区で勤務時間に合わせてトレーニングを行いました。その中で、筆者は教育者たちにとってタイムマネジメントがいかに難しいかということに、改めて衝撃を受けました。

 どんな職種でも時間と情報を管理することには苦労しながら独自の課題を抱えています。しかしながら教育分野では、殊に教師たちにとっては“自由に裁量できる”時間があまりにも少ないのです。

 教師の仕事の本質は生徒とその親への対応にあります。彼らは生徒によって気を散らされながら、それをコントロールしつつ毎日を過ごします。“計画時間”に設定されている時間には、親からの電話やメールに折り返すことになります。

 そういうわけですから、1日に25分間だけという場合が多い“計画”時間は、計画以外のあらゆることに費やされています。教師は残業するか家に仕事を持ち帰るかしなければなりません。

 そうしなければ、いつ、翌週の学習計画を立てたり、答案を採点したり、週の経過報告書の準備をしたり、さらには多様な学習レベルのニーズに合うよう日々の授業内容を修正したりできるでしょうか。

 プロジェクトに取り組むために当てられる時間がそのように最小限でしかない場合、タイムマネジメントとクラスをまとめるための最強のスキルを身につけることが欠かせません。そのために必要な要素は次に述べる項目に対応する手段です。

・整理と紙 (学校関係では紙を必要としなくなることはない)
・メールの整理と管理 (増加の一途をたどっている)
・電話や訪問者に対する効率のよい対応
・ファイリング(電子および紙の双方の媒体から素早く情報源を探し出す)

 私自身も教師を何年かしていました。その現場に居続けるのはどんどん難しくなっているように思われます。しかし、人は皆、生徒にとって最大限のことをしたいと思っています。そのためには素晴らしい先生が必要で、最高のスキルを身につけてもらわなければなりません。弊社のタイムマネジメントセミナーでこの試みの一部を担えたことをとてもうれしく思います。

※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。

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