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東芝など、バイナリー発電の技術開発に着手
東芝、神戸製鋼と慶應義塾大学が、風力・太陽熱・バイオマスを組み合わせたバイナリー発電に関する技術開発に着手したと発表。環境省公募の地球温暖化対策技術開発・実証研究事業に採択されたことを受けたもので、総工費は約6億8000万円、その約半分を補助金として環境省から交付を受ける予定だという。
風力・太陽熱などの再生可能エネルギーは、気象条件等によって発電出力の変動が大きく、送電網への影響が大きいことが課題となっている。こうした課題に対し今回開発するシステムでは、再生可能エネルギーである風力・太陽熱・バイオマスを熱エネルギー源として組み合わせ、沸点の低い媒体を加熱・蒸発させてその蒸気でタービンを回すバイナリー発電を行うことにより、自然条件の変化にかかわらず、安定した電力に加え、温水の供給を可能とすることを目指す。
今回の技術開発では、東芝は太陽熱集熱装置および発電システム全体を制御するシステム制御開発に加え、本開発の全体の取りまとめを実施。慶大は東芝と共同で、風力発電の変動を抑えるソフトウエアを開発し、不安定な風力発電の出力を平準化する制御技術開発を行うとともに、風力発電による電力の変動分を太陽熱集熱装置の出力に加算するシステムを開発する。また、神戸製鋼は太陽熱集熱装置と木質バイオマスを熱源とするバイナリー発電システムの開発を行い、3者によるこれら技術開発により、自然条件の変化にかかわらず、安定した電力と温水の供給を可能とするシステムの開発を目指すという。
本システムは、兵庫県・洲本市・南あわじ市及び淡路市が推進する地域活性化総合特区「あわじ環境未来島特区」事業の一環として南あわじ市に建設。今年度は土地の整地などを行い、2013年度春から順次システムを据付稼働し、2014年度末まで実証試験を行う。
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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