[仕事術]危機管理はキャリアでも役に立つ

2012年9月10日 22:28

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 前回の投稿で、米国が災害に備えられるように支援する国土安全保障省(Department of Homeland Security)のキャンペーン について書きました。しかし、自然災害以外にも非常事態は起こります。今、だれもがさまざまなところで経済的な惨事を体験しています。これらのことから、自分のプロジェクトや計画を管理するための整理法を速やかに実行することが求められています。

 適切な方法であれば、情報や資金や人員といった重要なリソースを現時点で最大の効果を発揮する場所へ移動させることができるでしょう。自分のリソースを管理することは今まで以上に重要なことになっています。不況はだれにでも影響を及ぼしますが、予期せぬ試練に迅速かつ適切に対応できたら、その影響はそれほどひどくありません。

 今、個人経営から大企業まで非常に多くの企業にとって、財源が大きな懸案事項になっています。そのような状況の中で、金融専門家のほぼ全員が不景気の間の賃金の支払いや何かしらの義務を果たす際に役立つ臨時費用や困窮時用資金を蓄えておくことを推奨しています。

 それでは、非常時に備えて余所に置いて手を触れずに取っておく金額はいくらがいいのでしょうか。それはあなた次第です。最低1,000ドルぐらいから年収1年分ないしは2年分に相当する額でもいいでしょう。蓄えにいくらぐらいに取っておくかは、現在の収入や必要性に応じた現実的な評価に基づいて決めるべきです。

 自分の収入や将来的に必要になる額を知れば知るほど、立てる計画もより間違いのないものになっていくでしょう。ここでも整理法が役に立ちます。景気の見通しだけでなく現在の収入や経費の報告書も速やかに取り出せるようにしたいものです。

 このように蓄えておくと、経済的に明らかなプラスの面が出てくる以外にも、精神的な効果もあって不況から最終的に回復するのを速めるのです。専門家によると、心配やストレスを感じなければ感じないほど、成功する率が高くなるということです。人は短期手形を賄えれば、人生における重要な選択をする際によりリラックスして創造的になれるのです。

 リソースを十分蓄えておくと同時に整理上手でいることで、これからの浮き沈みの激しい時期を生き残ることができるのです。

※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。

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