メディアのニュースから連想して、印刷・情報通信株=田北知見の銘柄ウオッチ

2012年8月24日 16:46

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

最近、洋楽の懐メロにハマっている。1960~80年代あたりの曲だ。1960年代の物はほとんど私が生まれる前の作品で、子供の頃に親のレコードで聴いて好きになった。

最近、洋楽の懐メロにハマっている。1960~80年代あたりの曲だ。1960年代の物はほとんど私が生まれる前の作品で、子供の頃に親のレコードで聴いて好きになった。[写真拡大]

 先日、ネットの質問サイトを見ていたら、ある大学生が「就活のために新聞を読み始めたが、記事の内容に興味が持てない。読まなければと焦れば焦るほど、どんどんたまってしまい、困っている。どうしたらいいか」と相談しておられた。また、別の大学生が同様に、就活を視野に入れてニュースに関心を持ち、「ネットのニュースのみを見ているのだが、やはり新聞を読んだほうが良いのだろうか」と相談しておられるのも見かけた。

 前者の質問に対して、何人かの方々が回答を入れておられた。異口同音に「全部の記事を熟読しようとせずに、毎日、見出しを見ていくだけでも良い。それを続けていれば、何となく世の中の流れが見えてくるようになる」といったような内容が書き込まれていた。私も普段からそう思っているので、「やはり、同じように思っておられる方々は結構いらっしゃるのだなあ」と安堵した。新聞記事は・・・いや、ネットやテレビのニュースもそうだが、ひとつひとつは点であり、それを重ねたり広げたりしているうちにひとつの絵になっていくと思う。たとえていうと、フランスの印象派画家、ジョルジュ・スーラの点描画のように。

 後者の質問に対しては、あるかたが「ネットのニュースだと、自分が見たいものだけ見るという陥穽にはまりがちで、視野が狭くなる恐れがある。ネット情報だけに染まって、視野の狭い人が最近どんどん増えているように思う」と指摘しておられて、これについても私も普段から思っていたことだったので、「やっぱり」とうなずいてしまった。

 新聞だと(テレビもそうかもしれない)、ニュースのプロが「この情報は重要だ」と判断したものを上に掲げ、いろいろな分野から広く並べてくれる。それをある程度の期間、見ていると、社会等を広く俯瞰的に、バランス良く見られるようになる気がする。食べ物にたとえると、少なくとも若いうちは好き嫌いせずにとりあえずいろいろな物を食べるほうがよく成長できる、といったようなことだろうか。もちろんネット情報ならではの良さもあるので、併用するのが最良だと思う。

 上記から連想して、印刷株と、情報・通信業セクター銘柄をウォッチしてみた。

★大日本印刷 <7912> (東1)

 印刷最大手2社のうちの1社、大日本印刷 <7912> (東1)を入れる。24日終値は3円安の574円。単位1000株。PERは約23倍、PBRは約0.4倍となっている。チャートはこの2~3ヵ月ほど、底値圏の550~650円レンジでボックス圏を形成している。6月8日に年初来安値551円をつけた。そろそろ上放れといきたいところ。まずは700円フシまでの戻りを目指す。

 今月に入ってから「三井物産から日本ユニシスの株式取得。これにより、日本ユニシスは大日本印刷の持分法適用会社に」や、「シャープの子会社、シャープディスプレイプロダクトへの資本参加が発効」といった材料も出ている。

★フェイス <4295> (東1)

  情報・通信業セクターから、フェイス <4295> (東1)を入れる。携帯電話の着メロダウンロードのコンテンツフォーマットをはじめとするモバイル・ソリューション事業、オンラインゲーム向け着せ替えコミュニティなどのゲーム事業、音楽制作支援やアーティストのマネージメント・コーディネイトなどを行なうサウンドクリエーション事業等を行なっている。セグメントとしては、ソーシャルサービス向けミュージックアプリなどのコンテンツ事業、ポイントカードなどのポイント事業のふたつとなっている。

  24日終値は20円安の8270円。PERは約23倍、PBRは約0.5倍と割安水準になっている。単位1株の売買しやすさも魅力だ。チャートはこの3ヵ月ほど、底値圏の8000円台で推移している。8月10日につけた直近安値7980円からはジリ高トレンドとなっており、このままトレンド維持で、中期にて1万円フシ奪回を目指す。

  今期2013年3月期は前年比2ケタ減の大幅減収減益を見込んでいるが、これは電子マネー事業の売却にともなうもの。また、主力の着メロ関連事業はスマホ普及による収益低下が見込まれており、フェイスブック向けやカラオケ関連などの新事業育成を急いでいる。『会社四季報』には、次期2014年3月期は今期比微増収微増益との予想が出ている。加えて、前期2012年3月期末で利益剰余金131億0600万円、現金等89億6100万円と財務面は堅そうだ。筆頭株主は平澤創社長だが、大口株主には自社(自己株)のほか、吉本興業、信託、外資なども並んでおり、買い安心感もありそうだ。(執筆者:田北知見 株式ジャーナリスト・日本インタビュ新聞社IR記者)

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