[仕事術]人が出す信号を見逃すな

2012年8月21日 21:14

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 ボディー・ランゲージの重要さは数十年間言われてきました。科学技術がどんどん利用されるようになったとはいえ、その基本を忘れるわけにはいきません。電子メール、ボイスメール、さらには電話による直接通話でさえ、会社の中で何が起こっているのかを完全に把握することはできません。

 アレックス・“サンディ”・ペントランド博士による著作『Honest Signals』は、事業経営者や幹部役員、そしてマネジャークラスの人たちの読書リストに載るべき一冊です。ビジネスの上でも私的なことでも通じることで、筆者の心に残った点が二つあります。

1. 大切なのは声の調子
 自分の考えにワクワクして本気で取り組んでいるときには、人を納得させることができます。これは話した内容よりも 影響を及ぼします。

 ですから、理解してもらいたいことがあるなら、口にする前に準備をし、さらに言う練習を前もってするといいでしょう。自分自身と自らの考えを信頼し、その熱意と情熱が必ず伝わるようにしましょう。

2. 職場の会話はほとんど記録されない
 仕事関係の会話は複雑ですから、直接会って話されます。電話でさえ、顔を突き合わせて話をする影響力を完全に補うことはできません。

 にもかかわらず、この手の会話が録音されることは今までありませんでした。人は、電子メールの記録や会議メモ、さらにはメモの要点をまとめたものまで持っていますが、いずれも重要な側面がある一方で、全体像は得られません。

 だからといって、タイムマネジメントの基本的なスキル――メールや書類を管理したり、仕事を中断して応対しなければならない電話に関するスキル――が重要でないと言うわけではありません。

 これらのスキルを無視すると、時間がなくて人に会う機会を効果的に利用することができません。また、ストレスが増え、自己管理ができていないように見えてしまうでしょう。それは非言語的な手段で伝えたいことではないはずです。

 ペントランド博士が注目する4つの信号は、動作、関心、模倣、一貫性です。出世して実力者の仲間入りがしたかったら、今時間をとって、これらの信号をどう利用するかをさらに意識するようにしてみてください。

※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。

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