[仕事術]起業のメリット・デメリット

2012年7月12日 19:39

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 米国では、新聞等の見出しに毎日失業率が載っていて、厳しい現実を突きつけてきます。それを受けて、多くの人が自分で事業を立ち上げようかと考えるようになりました。

 今回は事業経営の良い面と悪い面について考えます。自分で会社を経営している、いないに関わらず、働いている人ならだれにでも何かしら役に立つことがあるはずです。

■肯定的側面
 起業家はよく幸せを感じるようです。たいていは自分の仕事を楽しみ、市場価値の推移に関わらず自身をコントロールしています。2009年9月16日に発表された幸福度指数 ”Gallap-Healthways Well-Being Index”によると、事業主は生活全般に対する満足度がほかの職業グループの人より10点多くなっています。

 どんな職業に就いているとしても、下に示すような事業主がいる環境とよく似た状況に自分もいられるよう試してみてください。
・仕事を楽しめる。
・過程と結果を考えて、働き方をコントロールする。
・仕事であれ個人的なことであれ、優先事項を予定に組み込む柔軟性がある。

■否定的側面
 全米自営業者連合(National Federation of Independent Business: NFIB)によると、専業で経営している小規模事業のうち半数は最初の5年で倒産します。その理由としては次のことが挙げられています。
・長時間労働をする傾向が強く、ワーク・ライフ・バランスを犠牲にしている。
・専門とする分野については通常詳しいが、組織力にかけることがある。

 タイムマネジメントの訓練をしっかりと受けずに働く現場で使えるスキルもないと、生産性に悪影響をもたらし、事業主は拘束時間の大部分を浪費することになります。その理由を見てみましょう。

 1.すでに長時間働いているのに段取りが不十分なため、さらに働く時間が長くなる。
 2.おそらく従業員に指針が示されておらず、体制も整っていないため、仕事にかかる時間が長く、コストがかさむ。
 3.組織力が不十分なため、会社としての明確な志向性が欠けている。

 幸福度調査が示しているように、仕事や一日をきちんと管理すればするほど、幸福感が増すはずです。自分でビジネスを立ち上げているか否かに関わらず、仕事でもっと計画的に物事を進められるようになると、管理力もさらにつくでしょう。

※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。

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