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閉じたオフィスとオープンスペース:生産性向上に適しているのは?
気が散る物で溢れている世の中で、生産性を改善するためにはどのようは職場環境が必要でしょうか。[写真拡大]
気が散る物で溢れている世の中で、生産性を改善するためにはどのようは職場環境が必要でしょうか。
空間について言えば、パーティションで作業スペースを区切ったキュービクルタイプやオープンフロアにしたオフィスと、壁とドアで閉じられたオフィスとではどちらがよいか、議論は尽きません。何年ものあいだ、企業はどちらかひとつを試しては流行や苦情に流されて、オフィスの設計を元に戻すことを繰り返しています。
どちらにも利点はあるでしょうが、筆者のクライアントが直面している課題は主に、いかに仕事に意識を集中させるかということです。だれにとっても仕事の邪魔になるのは電話の鳴る音やメールの着信音、ちょっとした来客などです。
空間が開放的であるほど、こうした邪魔に対応しなければならないだけでなく、周囲の会話や電話の音や人がそばを行ったり来たりする中で仕事をする方法を見つけなければなりません。
■キュービクルタイプやオープンフロアにしたオフィスの利点
1.省スペースにより多くの従業員が入れるのでコスト削減になる
2.素早くアイデアを共有できるので共同作業が増える
3.ステータス問題(だれが上位職につくか、その結果よりよいオフィスがもらえるのはだれかといった問題)が減る
■閉じたオフィスの利点
1.気が散る事物が減り、集中しやすくなる
2.利用できる空間が多い
■ホームオフィス
空間の問題は大企業に限ったことではありません。ホームオフィスで仕事をしていても同じようにどちらがよいか決めなければなりません。あなたは家族や家事の音から離れて遮断された部屋で仕事をしていますか。それとも、自分のノートパソコンをキッチンのテーブルに持ち出して仕事をしていますか。
■学校
学校でも環境面を考えるとき、こういった問題に直面します。開けた空間というコンセプトが学校関係者のあいだで大いに支持された時期があります。
3~4つのクラスが本棚のような小さな柵で仕切られた部屋で勉強するのです。各クラスには子供が25人ほどいたはずです。ほかのクラスが何をやっているか気になる子供たちをコントロールしながら集中させ続けるのは至難の業です。ことに、ほかのクラスが何か音を出す「楽しい」活動をしていたらなおさらです。
筆者が主催するタイムマネジメント・トレーニングのセッションでは、問題として参加者から雑音が挙げられますが、これを減らせる道具がいくつかあります。キュービクルスペースで使う目的でデザインされたヘッドフォンやホワイトノイズマシンを試してみください。雑音の大部分が背後から低い音で聞こえる程度に変わるでしょう。チケット売り場のような「箱型」オフィスの場合でさえ、本当に生産性を上げるために時にはドアを閉めなければならないでしょう。
だれもが同じ環境でうまくいくわけではありません。チームに参加するとき、自分に一番合う環境を考えたうえで好きなタイプのオフィスを選べたら、最高ではありませんか。あなたは簡単に気が散ってしまいますか、それとも慌ただしい環境にいるほうが思考プロセスが刺激されるのでしょうか。閉じられたオフィスに付き物の身分差問題を取り除き、その代り、次の点に基づいてスペースを割り当てることにしましょう。
・仕事の種類
・仕事に必要な空間
・個人の働き方
※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。
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