ISP は深刻な性能問題を隠してきた?

2012年6月5日 10:20

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記事提供元:スラド

 ある Anonymous Coward 曰く、

 ISP は深刻なネットワークの性能問題を隠し、その原因を誤診してきたという話が取り上げられている (jg's Ramblings の記事より) 。

 ISP は、通信性能悪化の原因を BitTorrent によるものであるとしてきた。しかし、性能低下の本当の問題はバッファー肥大化によるものである、と記事は指摘する。バッファー肥大化は単純な TCP による単一ファイルのコピーでも起きる上、TCP だけでなく UDP などの他のプロトコルでも簡単にバッファーを満杯にすることができるらしい。BitTorrent 登場以前からインターネットのエッジ (ルーター等) は壊れており、たくさんの制御不能なバッファ処理で溢れかえっているとのこと。

 筆者はこの問題は本当は 5 年前には解決されるべきことだったとし、解決に時間がかかった原因を探り、次に「悪夢」が起こったときに同じ事を繰り替えさないためにはどうすればいいかを問いかけている。なお、バッファー肥大化の対策である CoDel AQM algorithm は Linux kernel 3.5 に搭載される予定 (jg's Ramblings の記事) 。実装が複雑であるため、他の OS に実装されるまでには時間がかかるだろうとのことである。

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