[仕事術]運転中の携帯通話はビジネスを損なう?

2012年5月10日 21:52

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運転中に携帯電話で話すと、自分のみならず周囲の人たちにも身体的な危険が及ぶ可能性があるということは、何度も耳にすることです。しかし、仕事関係にも影響しているかもしれないと考えたことはあるでしょうか。

運転中に携帯電話で話すと、自分のみならず周囲の人たちにも身体的な危険が及ぶ可能性があるということは、何度も耳にすることです。しかし、仕事関係にも影響しているかもしれないと考えたことはあるでしょうか。[写真拡大]

 運転中に携帯電話で話すと、自分のみならず周囲の人たちにも身体的な危険が及ぶ可能性があるということは、何度も耳にすることです。しかし、仕事関係にも影響しているかもしれないと考えたことはあるでしょうか。

 運転しながら携帯で話すときは、複数のことを同時にしているので、どちらにも十分な意識を向けていません。その結果、会話中、ふいに沈黙ができたり、いい加減なコメントをしてしまったり、話題を見失ったりしてしまいます。けれども、電話の相手はあなたの表情や身振りをみることができず、声の調子だけで反応をうかがうことになります。

 相手にはあなたの前を横切る車は見えませんが、あなたの注意はその車に向きます。慣れないところを運転していて道路標識を探していても、電話の向こうの人は気が付きません。聞き手は声だけで判断していますし、それに加えて不適切な間が入ったり予期されるところでコメントがなかったりすると、誤解を生むことにもなります。

 電話を手に取り顧客や仕事の関係者と話をする前に、相手にどんな印象を持ってもらいたいか、考えてみてください。最初の7秒間で今後の印象が決まるのです。相手の耳に訴えるしかないのなら、その人物に完全に集中したほうがよいでしょう。会話をしながら運転していたら、そうはできないはずです。

 このテーマについては、ミネソタ大学のポール・ローゼンブラット教授が“Family Science Review”誌上で取り上げています。運転中に携帯で会話をすることが、ビジネスを展開していく上でどのような害をなすかを示すデータを収集するのは、交通安全上明らかに難しく、氏は自身と学生の経験をこの理論の証拠として用いています。これらのことについては、マルチタスク(複数のことを同時にすること)によって起こる問題と、タイムマネジメント術の活用に関する最新の調査でも裏付けられるでしょう。

※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。

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