ソフトバンク、災害時向け気球無線中継システムの実証実験を開始 

2012年5月10日 20:23

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 ソフトバンクモバイルは10日、災害などで通信障害が発生しているサービスエリアを迅速に復旧させることを目的とした、係留気球を利用した臨時無線中継システムを開発し、本日、総務省東海総合通信局より、同システムを用いてフィールド実証評価を行うための実験試験局の本免許を取得したと発表した。実験は2013年6月末までの期間、愛知県稲沢市の木曽川周辺で行い、気球無線中継システム利用時の通信速度や通信品質およびサービスエリアの広さなどを評価する予定。

 気球無線中継システムは3Gシステム(2.1GHz帯)で利用可能。中継元基地局(親機)と気球中継局(子機)で構成されており、親機と子機の間の中継周波数は3.3GHz帯、子機と移動機の間のアクセス周波数は2.1GHz帯、帯域幅は共に5MHz幅。子機の位置と高度を安定させるために係留気球を用い、へん平型気球によって気球の空中姿勢を安定させている。なお、へん平型気球は、北海道大学大学院情報科学研究科の小野里雅彦教授との共同研究を通じ、ソフトバンクモバイルが製作した。また、気球の高度(アンテナまでの高さ)は地上約100mとし、サービスエリアは郊外地において半径3km以上を確保する予定。

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