川崎重工、ブラジルでドリルシップ建造等の合弁事業に参画 現地造船所に出資

2012年5月7日 11:39

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造船所の完成イメージ図(画像:川崎重工業)

造船所の完成イメージ図(画像:川崎重工業)[写真拡大]

 川崎重工業は5日、ブラジルにおけるドリルシップ建造等の合弁事業へ参画することを決定し、5月4日(ブラジル現地時間)合弁契約書の調印式を行ったと発表した。

 川崎重工は、ブラジル・バイア州の造船所ESTALEIRO ENSEADA DO PARAGUACU S.A.(エスタレーロ エンセアーダ ド パラグワス  以下、EEP)への30%出資と同社への技術移転を行う。EEPはブラジル大手総合建設会社であるOdebrecht(オデブレヒト)、OAS(オーエーエス)およびUTC(ユーティーシー)により各種海洋構造物、各種船舶の製造販売を目的に設立された会社であり、川崎重工はバイア州において建設が開始された同社の造船所の建設、ドリルシップ建造に関する技術を供与することになる。

 ブラジルでは、超大深水プレサル層から相次いで油田が発見され、この開発・掘削のためのドリルシップやFPSO(洋上石油・ガス生産設備)を始めとした各種船舶の需要が急伸している。EEPはブラジル国営石油会社であるペトロブラスが用船するドリルシップ6隻について、同船注文主であるSete Brasil(セッテ ブラジル、ブラジルのOil & Gas分野での投資会社)より発注内示を受けるなど、積極的に受注活動を行っている。

 川崎重工には、これまで中国において南通中遠川崎船舶工程有限公司(NACKS)及び大連中遠造船工業有限公司(DACOS)の2つの造船所を合弁事業として立ち上げた実績があり、今回これらの実績が評価され、技術パートナーとして認められた。川崎重工はEEPをNACKS、DACOSに次ぐ第3の海外拠点と位置付け、同社の育成と収益性の向上を目指して、同社での各種船舶の建造に積極的に取り組んでいく方針。

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