素粒子を利用して原子炉内部の様子を写し出す技術

2012年1月9日 15:10

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記事提供元:スラド

dodonga 曰く、 福島第一原発の原子炉内部をレントゲンのように写し出す技術の開発を、名古屋大学素粒子宇宙起源研究機構の中村光広准教授のグループが進めている(YOMIURI ONLINEの記事)。

開発中の技術ではX線のかわりに宇宙線由来の「ミュー粒子」を使用する。この粒子は物質を貫通する力が強いが、密度の高い物質には吸収されて数が減る。そのため、原子炉の近くに特殊なフィルムを置き、粒子の痕跡を写し出すことで原子炉内部の様子を画像化できるとのこと。核燃料は原子炉の材料と比べて密度が高いため、ほかの部分よりも淡くフィルムに写し出されるのだという。原発付近の放射線量が下がって現場での作業が可能になれば、実用化へ向けた研究に移るとのことだ。

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