NASA、国際宇宙ステーションで 200 回以上の「火遊び」

2011年12月5日 10:30

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記事提供元:スラド

 capra 曰く、

 NASA は 2009 年から国際宇宙ステーションで「火遊び」を繰り返しているそうだ (SPACE.com の記事本家 /. 記事より) 。

 非常に真面目なこの「火遊び」は Flame Extinguishment Experiment (FLEX) と名付けられた燃焼実験であり、すでに 200 回以上実験を繰り返しているとのこと。微小重力下での火の作用は解明されていない点が未だ多いとのことで、実験を通して液滴燃焼の仕組みを解明し、宇宙船の安全性向上および地上での液体燃料の効率的利用に役立てるのが目的だという。

 地上で物質が燃焼すると熱せられたガスが火から立ち上り、燃焼生成物は外へと押し出され酸素が取り込まれている。しかし微小重力下ではガスが立ち上ることはなく、「分子拡散」と呼ばれる全く異なる現象が発生するという。微小重力下では酸素の取り込みも燃焼生成物の押し出しも地上と比較して 100 分の 1 の遅さで進行し、またより低い温度と少ない酸素で燃焼が進むことも明らかになっているとのこと。更にメタノールおよびヘプタンの液滴においては「火が消えても燃え続ける」という現象も確認されており、この仕組みはまだ全く解明されていないとのことだ。

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