スタンフォード大学、高い耐久性を持つバッテリーの電極材料を開発

2011年11月27日 17:31

印刷

記事提供元:スラド

eggy 曰く、 リチウムイオン電池に代わる新たな電池の開発において競争が激化しているなか、スタンフォード大学の研究チームは、長期間の使用が可能な電極の材料を開発した(eWEEK Europe UKの記事ExtremeTechの記事本家/.)。

同チームが開発した電極の充電サイクルを試験した結果、4万サイクルを超えても80%以上の充電能力を維持していたという。毎日数回の充放電を繰り返しても、30年は使用できる耐久性だ。素材となるヘキサシアノ鉄酸銅は結晶構造が整っており、荷電粒子が電極を傷つけることなく高速に出入り可能なのだという。これにより電極の耐久性が向上するだけでなく、充電も速くなる。この電極に適したサイズの粒子はカリウムイオンとのこと。

ただし、今回開発した高い電位の正極に見合う低い電位の負極が見つかっておらず、新しい電極を使用したバッテリーを作るには至っていないとのことだ。

 スラッシュドットのコメントを読む | テクノロジー | mainpage | 電力 | サイエンス

 関連ストーリー:
負極に昆布を使用すれば、リチウムイオン電池の容量が 10 倍に 2011年09月14日
東工大、世界最高性能のリチウムイオン電池用固体電解質を開発 2011年08月03日
透明リチウムイオン電池の開発、完全透明なガジェットも実現可能 2011年08月01日
全固体電池への応用が期待される高イオン伝導性固体物質が開発される 2009年05月19日
MIT、ウイルスでリチウムイオン電池を作成する手法を開発 2009年04月06日
新しい構造の高性能『リチウム-空気電池』を開発 2009年03月03日
MIT、メタノール燃料電池の効率を50%向上する薄膜技術 2008年10月29日

 

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事