白川日銀総裁「今回の介入は為替相場に相応の影響を及ぼす」と言明

2011年11月5日 14:52

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

日銀の白川方明総裁は10月31日、関西経済界との懇談会の後、記者会見に応じ、同日行った大規模な為替介入について次のように語った。

日銀の白川方明総裁は10月31日、関西経済界との懇談会の後、記者会見に応じ、同日行った大規模な為替介入について次のように語った。[写真拡大]

【「霞ヶ関発・兜町着」直行便】

  日銀の白川方明総裁は10月31日、関西経済界との懇談会の後、記者会見に応じ、同日行った大規模な為替介入について次のように語った。

  1.介入の効果についてですが、為替介入を行うかどうかは財務大臣の判断であり、日本銀行は委託を受けて実際に介入を行っている立場です。そうした立場で、介入の効果について具体的に申し上げることは控えたいと思います。ただし、日本政府の介入、それを受けた日本銀行の介入は、為替相場の形成に対して相応の影響を及ぼすと思っています。G20の声明では、過度で無秩序な変動は望ましくないという認識を示しています。そうした認識のもと介入を行っており、為替相場に相応の影響を及ぼしていくと考えています。

  2.国債買入れの増額が財政ファイナンスに繋がっていくとみられる危険があるのではないかという懸念については、日本銀行は一方で積極的な金融緩和を行っています。包括緩和のもとで長めの金利に影響を与えていくため、長期国債の買入れも行っています。金融だけで経済が変わる、動くということではありませんが、中央銀行の立場から必要な金融緩和をしっかりと行っているということです。^

  3.金融政策については、そのタイムラグを考えますと、先行き1年半、あるいは2年というかなり先々の経済・物価の見通しに対応して金融政策を運営していくものです。もちろん為替相場の動きは、景気・物価に影響を与える重要な要因の一つではありますが、為替相場と1対1で対応して金融政策を運営していくということではありません。日本銀行として、景気・物価が下振れていくというリスクに配慮して追加緩和を行ったものであり、為替相場の数日の動きで判断するのではなく、先々の景気と物価の見通しに基づいて判断しています。

  4.先週末からの為替の動きについてですが、今のご質問は専ら円ドルレートを念頭に置いたものかと思います。ただ、欧州の包括的な政策パッケージ発表後の為替相場全体の動きをみていますと、それまでのユーロ安が修正され、ユーロ高の方向に向かっている、つまり、円との関係では、円高から円安方向に大きく振れています。先週末から本日にかけての円の為替レートを対ドルや対ユーロ、あるいは対新興国通貨の動きを総合的に名目実効為替レートのベースでみると、必ずしも円高ではないと思います。大きな目でみますと、今ご指摘のあった「リスクオフ」から「リスクオン」という流れの中で、そうした動きが生じていると思います。ただ、いずれにせよ為替相場は日々色々な要因で動きますので、日々の動きと政策を1対1で対応させて説明することは、日本に限らずどの国でも難しいと思います。

  5.円高にはメリットとデメリットがあり、また、短期と長期でその影響は異なります。結論から申し上げれば、先程のご質問でもお答えした通り、震災からの復旧・復興局面での急激な円高は、企業の収益や輸出、あるいは企業マインドを通じて経済に悪影響を与えることになりますので、経済の下振れリスクに注意しているということです。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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