【読者と一問一答】「月足チャート」からみた11月相場はどうなる?

2011年10月31日 23:30

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■日経平均は10月に続いて陽線でも小幅か

  【問い】 10月相場が終わりました。10月の「月足チャート」で見た11月相場はどのような展開ですか?

  【答え】 10月の日経平均「月足」は、9月までの3連続陰線から4ヶ月ぶりに「陽線」となったことが一番、目立った点です。

  このため、ちょっと単純すぎるかもしれませんけど、次(11月)は、陽線足となって陽線が2本連続してよいのではないでしょうか。もっとも、10月の陽線が大きかったなら、「明けの明星」足として注目できたところでした。しかし、10月の陽線は比較的、小さいものだったため、仮に、11月が陽線になるとしても、それほど大きい陽線にはならない可能性があります。

  10月末の日経平均は8988円と9000円台で引けることはできませんでした。それだけ、上値に対する圧迫感があるようです。とくに、移動平均線の「12ヶ月線」が9753円前後にあり、そうとう強く意識されています。このことから、11月の日経平均は12ヶ月線を上抜くことができるような陽線となるかどうかが見所です。もしも抜くことができないようなら、11月が陽線になったとしても非常に小さいものとなってしまうことが予想されます。

  とくに、11月は「TPP」(環太平洋経済連携協定)へ、参加するかどうかの重要な節目です。参加への賛成と反対が世論を二分し対立している状況のため、国民に審判を問うため解散総選挙の可能性もあります。

  それに、企業業績に対する「タイ洪水」の影響も心配です。もちろん、欧州の金融不安が根本的に解決されたわけではありません。

  このように、相場環境の不透明さを考えると11月相場は急伸ということにはなり難いと思われます。仮に、高い場面があっても「月足・上ヒゲ」となることが予想されます。一方では、第3次補正予算が成立とみられるため、「復興」需要も本格化するものと期待できます。従って、11月は、下値に対しては底堅いものの、上値も限定的のように思われます。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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