『本格相場への道を探る』展開へ=犬丸正寛の相場展望

2011年10月14日 19:46

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

来週(17~21日)は、『本格相場への道を探る展開』だろう。日経平均は10月5日の8343円をボトムに13日の8854円まで6.1%上昇、短期的な底は入っているとみられる。

来週(17~21日)は、『本格相場への道を探る展開』だろう。日経平均は10月5日の8343円をボトムに13日の8854円まで6.1%上昇、短期的な底は入っているとみられる。[写真拡大]

★NYダウ75日線上抜きの有無がポイント

  来週(17~21日)は、『本格相場への道を探る展開』だろう。日経平均は10月5日の8343円をボトムに13日の8854円まで6.1%上昇、短期的な底は入っているとみられる。

  とくに、短期的な相場強弱の目安とされる30日線を去る11日に上回って、直近14日まで4営業日30日線の上で推移している。上値を指向しているとみてよい。

  ただ、本格的上昇の尺度とされる「75日線」は上抜いていない。とくに、当面はNYダウが、75日線を抜くことができるかどうかがポイント。去る、12日にNYダウが1万1625ドルと急伸したときも75日線に頭を押えられた。13日時点のNYダウは終値で1万1478ドルと75日線の1万1607ドルには届いていない。日本時間の今夜(14日)がどうなるか、さらに来週の動きがどうなるか最大の見所といえる。もちろん、上抜けばNYダウは1万2000ドル台へ向けて本格上昇が予想される。

  一方、日経平均の75日線は9200円程度とかなり上にある。日本の場合は、まだ本格相場を語る段階にはない。ただ、NYダウが75日線を抜いて来るようなら、日経平均も先行き9000円乗せから75日線を目指すものとみられる。

  アメリカにとって、タイの洪水被害はほとんど影響ないだろう。やはり、アメリカにとって気になるのはヨーロッパの金融不安であり中国経済の減速感だろう。1度は否決したスロバキアは2度目でヨーロッパの金融機能強化に賛成した。ユーロ参加17カ国の足並みが揃った。安心はできないものの、当面の危機は乗り越えたのではないだろうか。この意味ではNYダウに期待できるのだが。

  日本は20日から臨時国会が召集される見通し。第3次補正予算が成立すれば復興が本格的に動き出す。ただ、日本からの進出企業が多いタイの洪水被害の影響は小さくはなさそうだ。とくに、これから9月期本決算・第2四半期決算の発表が始まるだけに気がかりな点である。

  このため、日経平均が75日線を上抜いて本格上昇となるためには、 (1)NYダウの上伸 (2)復興需要の本格化 (3)決算発表終了・・・などを見たうえでということになるだろう。短期的には9000円を目指したジリ高相場だろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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