パナソニック、滋賀県草津市に「エコナビハウス」を建設 環境貢献活動を加速

2011年10月14日 09:43

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 パナソニックは13日、滋賀県草津市のホームアプライアンス社構内に「エコナビハウス」を建設し、同日オープンしたと発表した。

 ハウス内では「今すぐできる!みんなと省エネ」をコンセプトに、エコナビ搭載商品による省エネと、実生活にすぐ取り入れられる上手な節電方法を、生活シーンに合わせて紹介する。また、断熱性能に優れた真空断熱材を建築材に活用する事例も展示する。

 ホームアプライアンス社は、2008年6月に発表した「環境宣言~エコアイディア工場びわ湖~」に基づき、環境貢献活動を経営の最重点テーマとして取り組んできた。今回、当初の計画を達成し、新たな段階を迎えたことを機に、「CO2削減への貢献」、「循環型モノづくりの確立」、「生物多様性の取り組み」を柱とする環境貢献活動を「エコアイディア宣言」としてまとめた。今後はこれらの取り組みをさらに加速し、「2018年アプライアンスNo.1の環境革新企業を目指す」(同社)としている。

 具体的には、「インバーター」・「ヒートポンプ」・「断熱」の環境コア技術や「エコナビ」機能のさらなる進化で省エネ商品を追求していく。さらに、生産活動の効率化や創エネ事業の拡大を図り、2018年CO2削減貢献量4,000万トン(2005年度基準比)を目標に、グローバルで増加し続けるCO2排出総量の減少を目指す。

 また、生産量がグローバルで増加する中、新しいリサイクル技術を導入することで再生資源の利用を拡大し、資源循環型のモノづくりを確立していく。

 具体的には、テレビ用廃ブラウン管のガラスや廃家電の樹脂などの再生資源をより多く利用するしくみを構築するとともに、一定量の再生資源を活用した『資源循環型商品』の開発に取り組んでいく。使用時の省エネはもちろんのこと、モノづくり時のエネルギー抑制にも配慮した「循環型モノづくり」で、資源を限りなく活用していく。

 これに伴い、今回、草津地区構内にグラスウール生産実証工場を新たに建設。パナソニックエコテクノロジーセンター(PETEC)で回収したテレビ用廃ブラウン管のガラスを使用し、グラスウールに再生する新しい工法の実証実験を行う。2012年2月には、同工場で再生グラスウールの量産を開始する予定。再生グラスウールは、現在冷蔵庫やジャーポットなどに幅広く使用されている真空断熱材の材料として活用していく。

 さらに、「生物多様性の取り組み」として、ホームアプライアンス社は従来からびわ湖の環境保全活動に取り組んできたが、今後は活動を拡大し、草津拠点を野生生物が生存しやすい環境へと整備を推進していく。

 具体的には、構内の緑地を「共存の森」として整備し、人と生き物が共存する「里山再生エリア」や、人手の入らない「ビオトープ」を設置し、野生生物の生息環境に配慮した拠点を目指す。また、2018年の完成に向け、生物の生息環境をつなぐ「エコロジカルネットワーク」を、行政や地域と連携しながら構築していく。

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