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三菱重工、環境配慮型立体駐車場「スマートリフトパーク」を開発
環境配慮型立体駐車場「スマートリフトパーク」(画像提供:三菱重工業) [写真拡大]
三菱重工業が100%出資する三菱重工パーキングは20日、業界初の最適速度制御システムや独自の回生電力再利用システムの導入などにより、待ち時間を最大30%短縮するとともに、使用電力を約30%削減したエレベーター式立体駐車場「スマートリフトパーク」を開発したと発表した。10月1日から販売を開始する。人に優しいユニバーサルデザインを取り入れて使いやすさを大きく向上させたのも特徴で、次世代タイプの環境配慮型機として拡販をはかっていく。
「スマートリフトパーク」は、マンションやテナントビルなどに広く採用されているリフトパークの進化版。入庫時に計測する車両重量に合わせて昇降速度と加速度を自動可変する新開発の制御システムを標準装備。昇降速度の最適化をはかって、従来機に比べ、最大で30%の待ち時間短縮を実現した。
使用電力を大きく削減したのもポイント。これまで廃棄されることが多かった、エレベーター下降時に発生する電気エネルギーを他の設備の電源として再利用する回生システムや、待機中の使用電力を約30%削減するシステムを標準装備。また、オプションとして蓄放電装置(電気二重層キャパシタ)を導入し、運転電力を従来比約30%削減することができる。さらに、太陽電池の設置により、駐車中の電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV)への充電を実施して、環境負荷低減にも貢献する。
人間工学に基づくユニバーサルデザインを採用し、使いやすさにもこだわった。見やすさと分かりやすさを追求した対話型操作盤を設置して、簡易な操作を実現。また、オプション設定するバリアフリーパレットにより、床面段差を抑えて、高齢者などを含むすべての利用者に使いやすい装置とし、バリアフリー新法にも適応する。
同社は、スマートリフトパークを環境配慮型立体駐車場の主力製品として育成していく考え。単基型(塔体高さ45m以下)から販売を開始し、以降、高揚程型、縦列型などへと順次、製品ラインナップを拡充していく。
「今後も人と環境に優しい立体駐車場をテーマに各種製品の開発を推進し、都市インフラ設備メーカーとして、CO2削減効果が期待されるEVやPHVの本格普及に対応していく」と同社はコメントしている。
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