PSNの北米版利用規約、クラスアクション放棄の条項加わる

2011年9月18日 18:15

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記事提供元:スラド

cheez 曰く、 9月15日にPlayStation Network(PSN)およびSony Entertainment Network(SEN: 旧Qriocity)の利用規約が改訂されたが、米国版のおよびカナダ版の利用規約にクラスアクションの放棄を含む仲裁条項が追加されており、本家/.で物議を醸している。なお、日本を含め、その他の国向けの利用規約に同様の条項は含まれていない(米国版の利用規約利用規約の変更部分を示すPDF日本版の利用規約本家/.)。

改訂された利用規約に同意すると、クラスアクションを提起することができなくなり、個別の仲裁により解決することになる。ただし、2011年8月20日以前に提起されたクラスアクションには適用されない。また、利用規約に同意してから30日以内に仲裁条項を受け入れないことを書面で通知すれば、この条項の適用対象外となる。

本家/.では「この条項に対するクラスアクション訴訟を起こす時だ」というコメントなど、300件以上寄せられたコメントの多くがこの方針に反発・反論する内容となっている。また、カナダではブリティッシュコロンビアの消費者に対し、仲裁条項にクラスアクション放棄が含まれていても、クラスアクション訴訟を提起できるという最高裁判決が3月に出されており、カナダでの有効性に疑問を呈するコメントも投稿されている。一方、米国では連邦最高裁により、クラスアクション放棄を含む仲裁条項を有効とする判決が6月に出されている。

 クラスアクション訴訟は集団訴訟の1種だが、事前にクラス構成員全員の同意を得ることなく、全員を代表して訴訟を提起することができる。非常に大きな集団を相手にすることもあるため、企業にとっては敗訴した場合のリスクが大きい。仲裁条項の適用を拒否するユーザーが少なければクラスアクション訴訟を起こすメリットが少なく、ソニー側にとってはリスクが低くなるものとみられる。 スラッシュドットのコメントを読む | 法廷 | Sony | mainpage | 娯楽 | ゲーム

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