オムロン、スマートメーター関連部品を扱う中国企業を買収

2011年9月9日 16:11

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 オムロンは9日、9月8日に、同社の中国地域統括会社である「OMRON (CHINA) CO.,LTD. 」が、中国のパワーラッチングリレーメーカーである「上海貝斯特電器制造有限公司」(ブランド名:BST/以下、BST社)の出資持分100%を取得する出資持分譲渡契約を締結し、BST社を買収すると発表した。

 今後ニーズが急拡大するスマートグリッド(次世代送電網)市場において、スマートメーターは、送電網とビル・住宅を結ぶインターフェースとして中心的な存在になる。スマートメーターの供給電力を直接入り切りする負荷開閉ユニット向けに、パワーラッチングリレーが使用されている。

 同社によると、スマートメーターの導入期である中国市場では、スマートメーター向けパワーラッチングリレーは大きな成長が見込まれ、2015年度までにグローバル市場の約65%(数量ベース)、150~200億円規模の成長が期待されているという。

 パワーラッチングリレーにおけるBST社の中国市場占有率は、約30%とトップシェアであり、業界リーダーのポジションを有している。また多品種少量生産とパーツのモジュール化による生産性向上により競争優位を確保している。

 「当社は、リレー事業をさらに強化するため、パワーラッチングリレーの新規成長市場である中国へ早期に市場参入し、競争優位を構築するためBST社の買収に至った」と同社はコメントしている。

 今後、同社とBST社の強みを融合し、2015年にパワーラッチングリレーの売上高50億円を目指す。

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