磁性ナノ粒子による「癌の温熱療法」

2011年7月6日 12:00

印刷

記事提供元:スラド

  eggy 曰く、

 韓国延世大学の Jinwoo Cheon 氏の率いる研究チームは、磁性ナノ粒子を癌組織に注入し、電磁場で磁気発熱させることで腫瘍局所を加熱してがん細胞を死滅させる「磁性ハイパーサーミア」をネズミで実験したところ、癌細胞を死滅させることに成功したとのこと (ScienceNOW の記事本家 /. 記事より) 。

 癌細胞は 43 度以上の環境で死滅させる治療法「ハイパーサーミア」は今に始まったことではないが、癌に侵されていない正常な細胞に影響することなく如何にして癌細胞を加温するかが課題となっていた。

 研究チームは、ネズミ 3 匹の腹部に人間の脳腫瘍細胞を移植し、そこへコアシェル型ナノ粒子を注入。電磁場を作るコイルの中にそのネズミを置いたところ、コイル内の電磁場は腫瘍を推定 43 ℃から 48 ℃にまで発熱。10 分のこの治療を 4 週間続けたところ、ネズミの癌細胞を死滅させることが出来たのだそうだ。これに対して、抗がん剤治療を一回受けたネズミは一時的に癌組織が縮小したものの、最終的には癌組織が 4 倍にまで広がってしまったという。

 スラッシュドットのコメントを読む | 医療 | サイエンス

 

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事