北陸電力が節電要請 志賀原発と敦賀発電所の再稼動の目処立たず

2011年6月15日 18:55

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 北陸電力は15日、管内の法人や家庭に対し、今夏における節電を要請すると発表した。現在停止中である志賀原子力発電所1・2号機と、日本原子力発電の敦賀発電所2号機の再稼動の目処が立たず、「仮にこれらの停止が継続した場合、今夏の電力需給は大変厳しい状況」(同社)になると判断したため。

 北陸電力が発表した「今夏の電力需給の見通し」に関する資料によると、原子力発電所の停止により、供給予備力は、7月:-8万キロワット、8月:-29万キロワット、9月:-8万キロワットとなっており、いずれの月でも最大電力需要が供給力を上回ることが予想されている。また、供給予備率も、7月:-1.6%、8月:-5.4%、9月:-1.7%となっており、電力の供給に余裕がない状況。

 電力不足による大規模停電や計画停電の実施など、最悪の事態に陥る危険を回避するため、現在、水力発電所の補修時期の変更や、火力発電所の補修・定期点検の時期変更により、供給力の上積みを目指している。しかし、それでも、供給力は昨年夏の最大電力需要値である573万キロワットには届かず、供給予備率も、7月:5.1%、9月:7.9%に対して、8月が2.2%程度と予想されており、「大型電源のトラブル・気温影響など不確定要素を考慮すると依然厳しい需給状況」(同社)となっている。

 なお、今後さらに需給が逼迫(ひっぱく)した場合は、水力発電所の補修調整、融通送電の抑制、応援融通の受電などにより、供給力の確保に努めていく方針。
 
 関西電力が10日に、15%の節電を要請したのに続き、今回北陸電力も節電要請に踏み切ったことで、東日本だけでなく西日本各地でも今夏の電力不足が懸念されている深刻な事態が浮き彫りになった。

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