野田財務大臣、白川日銀総裁、連休中に海外で「重要演説」、その内容は

2011年5月7日 20:12

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

ゴールデンウイーク中、わが国の財政・金融のツートップは海外での国際会議に出席していた。野田財務大臣はベトナム・ハノイに、白川日銀総裁は北欧のフィンランドに。それぞれ彼の地でどのような発言をしたか。探ってみよう。

ゴールデンウイーク中、わが国の財政・金融のツートップは海外での国際会議に出席していた。野田財務大臣はベトナム・ハノイに、白川日銀総裁は北欧のフィンランドに。それぞれ彼の地でどのような発言をしたか。探ってみよう。[写真拡大]

■「霞ヶ関発・兜町着」直行便

  ゴールデンウイーク中、わが国の財政・金融のツートップは海外での国際会議に出席していた。野田財務大臣はベトナム・ハノイに、白川日銀総裁は北欧のフィンランドに。それぞれ彼の地でどのような発言をしたか。探ってみよう。

  「アジア・太平洋地域は、世界の中でも、地震や水害などの自然災害に見舞われやすい地域であり、これまで多くの被害を受けて来、津波やサイクロンなどの水関連災害では、1978年から2007年の間に被害を受けた人々の約9割はアジア・太平洋地域の人々という厳しい現実も我々は改めて認識すべきである」(5月5日、アジア開発銀行年次総会・ハノイでの演説)

  と、まずアジア・太平洋地域が水関連の災害に弱い事を指摘、次に、「災害政策」の必要性をこう説く。

  「自然災害は、多くの人命を一瞬にして奪い、それまでの開発努力を台無しにします。その意味で、防災は最も重要な開発課題といえますが、他方で、軽視されやすい分野ともいえるのではないでしょうか。開発における「防災の主流化(mainstreaming)」が困難な理由は、実際に災害が発生しなければ防災の効果が見えないこと、また、防災の取組によってどの程度被害が軽減されたかを知ることが極めて困難であるためです。

  今回の経験から得られる教訓として、防災において重要なのは、ハード面で必要なインフラ整備をするだけでなく、防災の重要性を政策担当者と市民双方の意識の上で「主流化」することが必要ということだと考えます。過去の災害の例を、その成功と失敗を併せて学び、それを教育や広報を通じて政策担当者や市民で共有していくことが必要です」。

  「防災の主流化」など、あまり聞きなれない用語だが、どうも取って付けた言葉のようで、リアリティに欠ける。

  代わって白川総裁は、5月5日、フィンランド中央銀行設立200周年記念会議での演説。題して「高度成長から安定成長へ」(日本の経験と新興国経済への含意)。まず、日本が高度成長を成し遂げた理由として次の3つを挙げる。

1.有利な人口動態 2.競争メカニズムの活用 3.世界自由貿易体制の恩恵の享受

  そして、高度成長を続けることの難しさを述べ、特に「バブルの防止」を教訓として次のように語る。

  高い経済成長が続くと、人間の常として、過剰な自信に陥りがちです。日本の1980年代後半におけるバブルは幾つかの要因が複雑に絡み合って起きた現象ですが、根底にあったのは、良好な経済パフォーマンスを背景に社会全体に広がった過剰な自信とこれによる著しい行動の積極化でした。この時期、日本は他の先進国に比べて成長率が高い一方、物価上昇率は低く、完璧な優等生でした(図表10)。冗談のように聞こえるかもしれませんが、1980年代後半には、東京都心部の土地価格でアメリカ全土が購入できるとの試算も行われました。

  金融の監督体制も十分ではありませんでした。金融機関の不動産、建設、ノンバンクへの融資は著しく増加しましたし、担保の評価も含め、審査基準は甘くなりました。さらに、長期にわたって継続した金融緩和も影響しました。金融緩和が長期にわたって継続した一つの理由は、低いインフレ率が続いたことです。もう一つの理由は、円高に対する恐怖感や経常収支の黒字の圧縮に向けた強い国際的な圧力の存在でした。円高を防止したり、経常収支の黒字を圧縮するためには、緩和的な金融政策が必要という議論が強力に展開されました。

  内容のある堂々とした演説ではある。だが、最後の、「経常黒字の圧縮に向けた、、、」のくだりは、日銀がゼロ金利と金融緩和を政策として取り続けているのは、内外の「圧力」と、はっきり述べているようだ。ふだん国内で言えないことを、外に出て、つい、本音が出たか。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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