日経平均高値圏モミ合いの中『材料株物色相場』の様相=犬丸正寛の相場展望

2011年2月10日 18:29

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

来週(2月14日~18日)は、日経平均の高値圏モミ合いの中で、『材料株物色相場』の様相が強まるだろう。

来週(2月14日~18日)は、日経平均の高値圏モミ合いの中で、『材料株物色相場』の様相が強まるだろう。[写真拡大]

★金利高の中国の景気の行方、米国は株高だけで景気は良くなるのか

  来週(2月14日~18日)は、日経平均の高値圏モミ合いの中で、『材料株物色相場』の様相が強まるだろう。

 (1)第3四半期決算発表の一巡  (2)中国の利上げで中国関連株には様子見気分が強まる  (3)アメリカの長期金利上昇による景気への影響見極め  (4)年度末接近で法人等の売り懸念

  など、積極的に手を出し難い相場環境だ。例年、2月頃から3月に向けて調整色の強まる動きとなっており、今年も、例年通りの気乗り薄い展開とみられる。一番の理由は、やはり、決算発表の終わったことだ。新日本製鐵 <5401> のように下方修正、トヨタ自動車 <7203> のように上方修正もあり、多額の特損計上で急落したダイキン工業 <6367> など、決算発表は株価には刺激的だった。それがなくなる。

  しかし、以前のように、『困った時は中国関連株』というわけにはいかなくなった。中国は相次ぐ金融引き締めで、景気にどの程度影響があるのか見極めなくてはいけない。仮に、金利上昇をものともせず、中国景気がさらに上昇に向かうようだと、中国政府は物価高によるエジプト型の内乱を心配して、さらなる金利引き上げに向かうだろう。中国政府は、ここは少々、景気を犠牲にしてでも物価の押さえ込みを最優先するだろう。経済活動、株価には楽しい話ではない。

  一方のアメリカは株バブル化に成功している。株高による資産効果で消費が期待できる。しかし、金利の上昇は住宅・不動産の回復にはマイナスに作用する。オバマ政権は、住宅・不動産の回復は諦めたのだろうか。果たして、株高だけで、アメリカは景気をどこまで良くすることができるのか。そろそろ、その答えを求め始める段階に入りつつあるのではないか。

  こうしてみると、日本のマーケットでは、テーマ性のある好業績の人気銘柄が物色の前面に出てきそうである。たとえば、ゴールドウイン <8111> のような銘柄だろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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