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米諜報員向けビデオゲーム、認知バイアスを正すのが狙い
記事提供元:スラド
eggy 曰く、
米国の諜報先端研究プロジェクト (IARPA) の立ち上げた「シリウス」というプロジェクトは、ビデオゲームにより情報アナリストが不公平な判断を下さないように訓練するのが狙いであるとのこと (ars technica の記事より) 。
米国では情報アナリストの認知バイアスを正すことが急務となっているようだ。IARPA によれば、先入観や偏見は客観的な思考を阻害し、論理的でない、または事実による裏づけのない分析を行うことになるとのこと。例えば 2003 年 3 月、大量破壊兵器保有疑惑を理由に米国主体でイラク戦争が開戦したが、結局大量破壊兵器は見つからずに 2004 年に断念することとなった。パウエル元米国務長官は米情報機関の情報収集能力や分析力を高めるための情報機関改革をめぐる公聴会で、「なぜ (実態と) 異なる判断を下したのか検証しなければならない」と話していた。
IARPA によれば「ゲームに没頭することは認知バイアスを明らかにし、軽減する事に有効な方法と言える」とのこと。2009 年の 12 月、IARPA は人間の意思決定を再現し、人間の意志決定より良い決定を下せるコンピュータシステムを立ち上げ、さらに最も客観的な分析を選択できるようなアルゴリズムを作り上げた。IARPA は「シリウス」のゲームを通して情報アナリストが、「アンカリング」「確証バイアス」「基本的な帰属の誤り」など様々な先入観・偏見について学び、最終的には認知バイアスをなくすことを期待しているとのこと。
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