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押し目買いに押し目なし=犬丸正寛の相場格言
「押し」とは下げること、「目」とは狙い目などともいわれるように、対象とか、ある1点に近い水準のことをいいます。このため、相場で押し目というときは、上昇してきた相場が下げに転じ、この水準まで下げれば再び反転するだろうと、多くの投資家が考える位置のことを指します。[写真拡大]
■押し目買いに押し目なし
「押し」とは下げること、「目」とは狙い目などともいわれるように、対象とか、ある1点に近い水準のことをいいます。このため、相場で押し目というときは、上昇してきた相場が下げに転じ、この水準まで下げれば再び反転するだろうと、多くの投資家が考える位置のことを指します。
長期下落相場にピリオドを打ち、上昇に転じた相場は非常に強い動きとなるものです。しかし、長い間、弱い相場を見せられてきた投資家は、相場が強くなってきたことは理解できても、実際に「買う」という投資行動は取り難いものです。そのため、このあたりまで下げてきたら買いに出ようと押し目を待つのです。
ところが、そう思っているのは、その人だけでなく、多くの投資家がそう思っているため、なかなか押し目を作らずに相場は上昇を続けてしまいます。このように、多くの投資家が押し目を待っているときというのは、なかなか下がらないので、思い切って今の上昇時点で買いなさいと教えています。
多くの投資雑誌や新聞などでは、この押し目買いという言葉が頻繁に出てきます。下げたところで買いなさい、と言っておけば無難なためそのような表現をするわけですが、大切な問題点があります。どのていど下げたら押し目買いになるかということです。
マーケットでは、押し目の水準を高値から10%、あるいは上げ幅の3分の1押し、などを目安にしていますが、実際にはそこまでの押し目を作らないのです。多くの投資家が思っている10%に対して半分の5%ていどの押しで反転しているのです。このことからも、押し目待ちに押し目なしが、お分かりになると思います。逆説的にいえば、多くの投資家が思って期待している10%まで下げてきたら、押し目ではなくなり本当の下げになってしまう危険性が高くなるのです。
このように、相場というのは、自分がどのように考えるかが大切ですが、それ以上に市場に参加している投資家がどのような心理状況にあるかを考えることが非常に大切となってきます。商売もまったくおなじだと思います。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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