海江田経済財政担当大臣が総理の株価発言を「紹介」

2010年11月25日 11:32

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

政府は18日、関係閣僚会議を開き、11月の「月例経済報告」を了承、海江田経済財政担当大臣がその内容を記者会見で説明したが、その中で、つい、菅総理が途中退席した事や、最近の株価上昇について、総理が「いや、よかったね。

政府は18日、関係閣僚会議を開き、11月の「月例経済報告」を了承、海江田経済財政担当大臣がその内容を記者会見で説明したが、その中で、つい、菅総理が途中退席した事や、最近の株価上昇について、総理が「いや、よかったね。[写真拡大]

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  政府は18日、関係閣僚会議を開き、11月の「月例経済報告」を了承、海江田経済財政担当大臣がその内容を記者会見で説明したが、その中で、つい、菅総理が途中退席した事や、最近の株価上昇について、総理が「いや、よかったね。あと一息だけれども、これからさらに上がるように努力しなければいけない」と、さも、政府の努力で株価が上がったかのような発言を「紹介」している。まずは、「基調判断」についてこう語った。

  基調は先月、10月と同じです。「このところ足踏み状態となっている。また、失業率が高水準にあるなど厳しい状況にある」ということです。こういう判断をしました理由、ポイントは3つあり、1つは個人消費がこれまで持ち直しを見せていましたが、特にエコカー補助金などが終わったことにより、個人消費が落ち込んでいるということです。それから、輸出も弱含みですので、その結果、生産が減少しているということでして、あと、雇用情勢、引き続き持ち直しの状況はあります。ぎりぎり5%ということですが、ただ、その中身を見ますと、男性の働き盛りの方たちは先月と比べて高くなっているというような状況もあり、依然として厳しい状況にあるという判断です。

  記者からは、個人消費を1年9カ月ぶりに下方修正、鉱工業生産も2カ月連続で下方修正。景気に大きな影響を与えるこの2項目を下方修正したにもかかわらず、基調判断を維持した理由を聞かれ、こう答えた

  足踏み状態ということですから、生産、あるいは個人消費が本当にこれからどうなっていくのかということ、まさにもう少し情勢を見なければいけないということでので、今月のこの段階で全体の基調判断を下方修正というところにまでは、まだ至っておりません。今後、注意して、今言ったような項目をしっかり見ていかなければいけないと思っております。

  問題の総理発言は、「会議の中で、総理から何か発言はあったか」との記者からの質問がきっかけだった。

  今日、総理は途中で退席しましたが、始まる前に、ちょうど株が1万円に戻したということを私が話しましたら、総理も知っていて、「いや、よかったね。あと一息だけれども、これからさらに上がるように努力しなければいけない」という話がありました。経済が踊り場の中で株高というのは、企業の業績がよかったということだろうと思います。それから、円高に一服感があるということではないだろうかと思っています。

  総理との「不仲」を噂される海江田大臣としては、株価高は「政府の努力ではなく企業業績がの結果」と言いたかったのかもしれない。そして、今後の見通しと株価についてはこう述べた。

 先行きについては、個人消費がこれからどういうふうに動いていくのか。特に、この11月までは家電のエコポイントは従来どおり機能していますが、12月になるとその中身が変わるということですから、自動車のような形になるのか、あるいはそれぞれの販売店が努力して引き続き伸びるのか。それからあと、やはり住宅の動きを見なければなりません。マンションの首都圏の動きなどは比較的良いようですから、そういうことを併せて考えますと、今はまだニュートラルで、これからの動きを本当に注目して見る。

  株価については、私が就任しました9月17日が9,626円でしたから、当面、とにかく1万円に乗せることということを自分の中で、ずっと毎日株価とにらめっこでおりましたので、その意味では「1万円に乗ってよかった」というのが正直な感想ですが、ただ、まだまだ経済は大変厳しい状況ですから、これが持続するのかどうなのかということについても、もう少し注意を払わなければいけない。テクニカルですけれども、200日の移動平均線のところでも、大体ちょうど上に来ているというようなこともありましたけれども、まだもう少し株が買われている原因といいますか、それから、これからいよいよ税制改正もやらなければいけませんから、この税制改正の中で証券税制がどうなるのかということも影響してくると思います。

  経済担当大臣が、経済判断で、まだ「踊り場」だとか「ニュートラル」だとか「注目して見る」などと言っているようでは、心もとないし頼りない。しっかりとしたマクロ政策の下に、踏み込んだ分析を行い、現状打開のための方策をこそ述べてほしいものだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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