小口投資家が大口投資家に勝つのは小回り=犬丸正寛の相場格言

2010年11月8日 11:20

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

われわれ小口投資家が、小口としての強さと弱さを認識して戦うことです。他人の資金を運用して、仮に損をしても自分のサイフが痛むわけではないプロ投資家をまねることは絶対にありません。自分たちの強さである「小回り」を利かして大いに儲けたいものです。

われわれ小口投資家が、小口としての強さと弱さを認識して戦うことです。他人の資金を運用して、仮に損をしても自分のサイフが痛むわけではないプロ投資家をまねることは絶対にありません。自分たちの強さである「小回り」を利かして大いに儲けたいものです。[写真拡大]

■小口投資家が大口投資家に勝つのは小回り

  われわれ個人投資家の平均的な投資は、1銘柄当り持株数は3000~5000株といわれます。大口投資家は個人の方でも億円単位の方もいらっしゃいます。ましてや、機関投資家になれば1銘柄当りの投資金額は数十億円、数百億円となります。

  しかし、小口だからといって嘆くことはありませんし、大口を羨むこともありません。大口は儲ける時は大きいけど、損する時もケタ外れです。当然ですが、それ以上に、大口の一番の弱点は、仮に下がることが分かっていても、持株が多すぎて、簡単には売るに売れないのです。売り気配で値を下げる心配があります。自分で自分の首を絞めることになります。

  その点、株数の多くない、われわれ個人投資家は有利です。短期投資ではもちろんですが、中長期投資においても、売りたい時に売れる強みがあります。特に、売却方法には、値段を決めて売る「指値注文」と、値段を構わず売る「成り行き注文」があります。このうち、大口投資では不可能な「成り行き売り」が小口投資においては有効です。また、機関投資家には、取引先との関係で簡単には売れないケースもあるはずです。

  実際のマーケットでは、こうした大口投資と小口投資が混在しています。この点に問題があるとも言えますが、要は、われわれ小口投資家が、小口としての強さと弱さを認識して戦うことです。他人の資金を運用して、仮に損をしても自分のサイフが痛むわけではないプロ投資家をまねることは絶対にありません。自分たちの強さである「小回り」を利かして大いに儲けたいものです。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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