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夢も相場も夜ひらく=犬丸正寛の相場格言
昔の「相場は夜ひらく」という意味は少々、違っていました。歌のような切ないものではありません。腕達者の相場仕掛人の連中が、兜町や北浜の中心地から離れた飲み屋さんなどに集まります。そこで、次の日の仕掛ける銘柄、あるいは、既に仕掛けている銘柄の作戦を開いていたということです。[写真拡大]
■夢も相場も夜ひらく
この唄は実に多くの歌手が歌っている。園まりさん、八代亜紀さん、バーブ佐竹さん、ちあきなおみさん、牧村三枝子さんなど。その中で、やはり、『圭子の夢は夜ひらく』の藤圭子さんが代表だろう。
『赤く咲くのはケシの花 白く咲くのは百合の花、どう咲きゃいいのさ この私 夢は夜開く』と始まり、『一から十まで馬鹿でした 馬鹿にゃ未練はないけれど 忘れられない奴ばかり 夢は夜ひらく』で締めくくる。花のところを株に置き換えると、なんだか損ばかりする相場と似ているようです。
明日こそ、いい日が来るようにと、夜に願う女の切ない想い。明日は儲かりますようにとチャートを見詰めて願う投資家。しかし、夜に夢をひらいても、明日になれば弾けてしまうのが厳しい現実です。
ただ、昔の「相場は夜ひらく」という意味は少々、違っていました。歌のような切ないものではありません。腕達者の相場仕掛人の連中が、兜町や北浜の中心地から離れた飲み屋さんなどに集まります。そこで、次の日の仕掛ける銘柄、あるいは、既に仕掛けている銘柄の作戦を開いていたということです。
株式部に所属するディーラー達が会社を超えて集まったり、あるいは仕手筋同士であったり、いろいろだったようです。まさに、前夜に次の日の相場が作られていたということです。今でも、歩合ディーラー同士の集まりがあるようです。しかし、昔のような大きな夢に比べると、今は小さい夢のようです。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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