経済観を持った政治家がリードすべき時期!海江田経済財政担当相に期待

2010年10月1日 22:43

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を巡り、日中間ではレアアース「禁輸」や、観光自粛などで経済問題にも暗雲が立ち込めているが、一方、為替介入の甲斐もなく円はじりじり上がり始め、株価もそれに反比例して続落している有様だ。本来なら、国の力と通貨は比例していい筈なのに・・・

尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を巡り、日中間ではレアアース「禁輸」や、観光自粛などで経済問題にも暗雲が立ち込めているが、一方、為替介入の甲斐もなく円はじりじり上がり始め、株価もそれに反比例して続落している有様だ。本来なら、国の力と通貨は比例していい筈なのに・・・[写真拡大]

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■「財政規律一点張りでは、日本経済は踊り場から脱せない」と発言

  尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を巡り、日中間ではレアアース「禁輸」や、観光自粛などで経済問題にも暗雲が立ち込めているが、一方、為替介入の甲斐もなく円はじりじり上がり始め、株価もそれに反比例して続落している有様だ。本来なら、国の力と通貨は比例していい筈なのに、この国ではこのところ、必ずといっていいほど、逆方向に触れることになっている。これは取りも直さず、わが国の通貨が欧米諸国や投機筋に、彼らの金融政策や産業政策の調整弁ツールとして狙われ、利用され、翻弄させられていることに他ならない。

  そんな中にあって、菅改造内閣の経済財政担当大臣になった海江田万里氏だが、「無利子国債の発行」を提唱するなど、民主党きっての経済政策通として自他共に認める存在だけに、この経済政策的難局をどう乗り切るか注目されるところであるが、24日、就任以来、初めての定例記者会見に臨み、その考えの一端を次のように語った。

(問)どういった部分で海江田カラーを発揮していこうと思われるか。

(答)一言で申し上げますと、ややをもすると財政規律に傾きがちですから、もちろん私も野放図な財政の出動というものはもとより考えるところではありませんが、やはり今の経済の実勢を見ながら、特にやはりこれから踊り場からどういう方向にいくのかということをよく見なければいけないわけでございますが、財政規律一点張りではない方向で、とにかく一日も早い景気の回復、デフレの克服というものをやはりやっていきたいというふうに思っています。

(問)日本の経済は今踊り場に入っているというふうに。

(答)私はそう思っています。

(問)必ずしも財政規律一点張りじゃないとすると、補正予算についても、ある程度の規模が必要になってくる考え、財源として国債の発行も考えていくのか。

(答)まずやはり規模の問題でございますが、これは与党の間での調整も必要になろうかと思っております。その与党との調整も行った上で、この財源、どれを充てるかということで幾つかいろいろな考え方もございます。

  もちろん、税収増も期待できるところでありますが、それがどのくらいになるのかということもどこかの時点で判断をしなければいけないわけでありますから、それから、いわゆる埋蔵金というものが全くないわけではありませんので、これに対する手当ても行わなければいけないということで、その上での話でありますから、最初に国債発行ありきの話ではありませんので、しかも、御案内のように国債には建設公債と特例公債がありまして、これは使う目的によって建設公債というものも許されておりますので、一概に最初に国債ありきではなくて、そういう手順を踏んでやっていきたいと。やはり経済効果の大きいと申しますか、やはりそういう事業も行わなければいけないんではないだろうかと思いますので。

(問)政府としては、景気は持ち直しているという判断だが。

(答)持ち直しつつあるということは、これは9月の月例経済報告で書いているとおりでございますから、それはそういう政府としての方針はございます。

  しかし、同時にリスクの要因も大きいということがありまして、下振れ要因もあるということでありまして、特に円高、それから、中国との貿易あるいは観光の面で今非常に急ブレーキがかかっておりますから、これがそのままの状況なのか、さらに悪化の方向になるのか、早い問題解決があるのかということにもよりますので、ここは慎重に見守らなければいけないというふうに思っております。

(問)大臣の個人的考え、見方ということなんですか、その踊り場というのは。

(答)はい、そうです。私は従来からそれは言ってまいりましたので。

  まだ、海江田カラー全開といえないが、それでも、これまでの政府見解を鵜呑みにせずに、自らの経済認識を打ち出していくという積極性は評価していい。政府、日銀は判で押したように「日本経済は持ち直しつつある」と述べるが、マーケットではその実感もなければ、エヴィデンス(証拠)も出ていない。為替についても「注意深く見守って行く」とよく言うが、「注視しているうちに」円高はどんどんと進行し、ますます日本経済が苦境に陥っていくのでは、国民や経済人はやりきれない。もはや、財務省の官僚や、日銀の政策審議委員たちに任せておくことは出来ない。経済観を持った政治家がリードすべき時期にきているというべきだろう。「円高結構」、「デフレ結構」、それらの強み、メリットを生かす新しい日本経済の形をつくる、というぐらいの、「思い切った経済政策を」打ち出してほしいものである。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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