ミドルと職場の感情を活性化、「リフレクション・ラウンドテーブル」体験セミナー(2)

2010年9月22日 05:18

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●マネージャー同士で悩みを共有し、孤立を防ぐ

 リフレクション・ラウンドテーブルはグループワークで行う。グループは社内の各部門から選ばれた現役のマネージャー12名で構成される。上の問題も、下の問題も、すべて自分のところにやって来るミドルたちは孤独だ。仕事が上手くいけば良いが、失敗すれば無情な野次が飛んでくる。そんな境遇を分かり合えるのは、はやり同じ立場になった人間だけだろう。類は友を呼び、友は慰めと勇気をくれる存在になっていく。

 グループのメンバーは週に1回、出勤時間の約1時間前に出社して、75分のミーティングをもつ。12人は3~4人ずつ各テーブルを囲み、職場での出来事や経験、またあらかじめ用意されたテーマについて熟考し、一人ずつ自分の経験や意見を共有していく。その際、周りの人はコーチ役になり、話し手に質問を投げかけたり、自分の成功・失敗経験を共有することでアドバイスを行う。それを20~30回(6か月~1年弱)繰り返す。この継続的な語り合いによって、マネージャー同士は現場の悩みを共有し、孤立を防ぐことが出来るという。

●自立的内省を習慣づける

 リフレクション・ラウンドテーブルの特徴は、徹底的に自分を振り返ることである。日々のマネジメントを振り返る「内省」と、互いに他の実践方法や経験を共有する「対話」を何度も何度も繰り返していく。その中で、ときには自分の考え方の嗜好や他人との違いを知る、またときには長年凝り固まっていた自分の固定観念に気づき、他人の良い部分に刺激を受ける、といったシナジーが生まれる。参加者にとって、ワークショップは新たな視点を見出し、自立的内省を習慣づける場となる。

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