東芝、風力発電事業に参入 韓国メーカーと提携

2011年5月24日 13:44

印刷

 東芝は24日、風力発電システム事業に参入すると発表した。韓国の風力発電機器メーカー、ユニスンと業務提携することで合意したほか、ユニスンの転換社債400億ウォン(約30億円)分を引受ける計画。

 東芝は同社の拠点を通じてユニスン製品を拡販する。また、東芝の蒸気タービン向け流体力学などの設計技術を風車の設計技術に応用し、高効率の風車を共同開発することを模索する。

 東芝によると、ユニスンは、ギアがなく、耐久性の高い永久磁石同期型発電機を利用した「ダイレクトドライブ方式」の風車技術や高効率な羽根を持った風車に関する技術を保有する。また、コスト競争力の高い製品や合計1,000MW分の豊富な製造能力を持っていることなどから、業務提携を決定したとしている。

 東芝は、今回のユニスンとの業務提携を機に、世界各地で風力発電や水力発電、太陽光などの再生可能エネルギー事業を積極的に展開していくとしている。風力発電は、欧米で普及が進んでおり、今後は中国やインドなどの新興国での需要が高まると見られている。

 ユニスンは1984年の設立で、風車、発電機などの風力発電機器事業、風力発電所の開発・建設・運用、船舶用シャフト、ベアリングなどの鍛造などを手掛ける。2010年の売上高が約64億円で、11年3月末時点の従業員数は約200人。

関連記事