米ニューヨーク州議会、電子機器の修理する権利を定める法案を可決

2022年6月5日 08:00

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記事提供元:スラド

米ニューヨーク州下院は 3 日、電子機器の修理する権利を定める法案を可決した(iFixit の記事The Verge の記事Ars Technica の記事)。

法案は州内で販売される電子機器の OEM に対し、独立の修理業者や所有者が製品を診断・維持・修理するのに必要な情報や部品、工具を公正・合理的な条件で提供することを義務付けるもの。OEM が入手できなくなった部品や企業秘密などは提供義務付けから除外され、独立の修理業者や所有者が行う修理・診断・維持・改造による損害や負傷の責任を OEM が問われることもない。

電子機器の修理する権利を法制化する動きは 2017 年に Apple がバッテリーの劣化した iPhone のパフォーマンスを意図的に絞っていた問題の発覚を受けて全米で勢いを増したが、テクノロジー企業のロビー活動の成果もあって成立したところはない。カリフォルニア州の修理する権利法案は州民の高い支持を得ているにもかかわらず、5 月に上院歳出委員会が全会一致で保留にしている。

ニューヨーク州の修理する権利法案は 1 日に上院で可決しており、法案を支持しているとみられるキャシー・ホークル知事が署名すれば成立、その 1 年後に施行となる。ジョー・バイデン米大統領は昨年、修理する権利の促進を命じる大統領令に署名しているが、大統領令で電子機器の修理には言及していない。ニューヨーク州で法案が成立すれば、世界で初めて電子機器の修理する権利が認められることになる。 

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