北米マツダ、マツダ3に2.5Lターボエンジン 最高出力250ps、最大トルク434Nm

2020年8月12日 05:58

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Mazda3 2.5 Turbo(画像: 北米マツダの発表資料より)

Mazda3 2.5 Turbo(画像: 北米マツダの発表資料より)[写真拡大]

 北米マツダが、Mazda3(マツダ3)の2.5Lターボエンジン装備の仕様を追加発表した。気になるエンジン出力は、プレミアムガソリン仕様で最高出力250ps、最大トルク434Nm。レギュラーガソリン仕様では最高出力227ps、最大トルク420Nmとなっている。プレミアムとレギュラーガソリン仕様の両方があることも北米らしいのであろう。

【こちらも】マツダ3はCX-30より魅力的か? SKYACTIV-Xエンジンの商品力を紐解く

 SKYACTIV-G 2.5Tとされるエンジンだが、NA(自然吸気)エンジンでは味わえない豪快さと、使いやすさが期待できる。マツダ3については、これまでこうしたハイパワー仕様がないことが不思議なクルマではあった。「i-Activ AWD」4WDシステムと組み合わせるようだ。

 これはハイパワーの場合、特に低回転トルクが強くなると、FFでは急加速時の直進安定性を保てないことがあるなど、操縦安定性を保持するには4WD が必要なためであろう。あとは制御プログラムの出来次第となる。

 SKYACTIV-Xエンジンは、熱効率向上や燃費の観点からは、「衝撃的なメカニズム」を持っていたが、ユーザーにアピールできるセールスポイントとしては弱く、商品力になっていなかった。これは大変残念なことで、技術レベルが高くとも商品力にならないことを、日本メーカー、特に日産が理解できずに倒産に至っている過去の経験がある。

 現在も、BEV(純粋電動車)の普及を急ぐEUや中国など世界の動きによってあまり注目されてこなかった技術だが、SKYACTIV-Xエンジンは、マツダにこれから大切に育ててほしい技術だ。

 マツダ3のスタイリングやパッケージングからすれば、当然に2.5Lターボエンジンのようなハイパワーエンジンを望む一部のユーザーの声が強く出ることとなる。そこに、SKYACTIV-Xエンジンの排気量を2.5Lや3.0Lにして、ハイパワーエンジンとする商品企画があっても良かったのではと考える。

 ユーザー側から見る商品価値は「ハイパワーエンジン」としておいて、その実は熱効率の高い、燃費の良いエンジンであったとしても良かったのではないのか?ふと残念に思ってしまう。何しろ人気がなければ売れないのである。

 今回マツダ3に新規に積まれたSKYACTIV-G 2.5Tエンジンは、日本でもマツダ各車に積まれているパワーユニットであり、北米での2.5Lターボエンジン仕様が日本でも早急に導入されることを望みたい。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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